2010 Fiscal Year Annual Research Report
ホスホリパーゼA2によるAMPA受容体の動態制御機構の解明
Project/Area Number |
22700405
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
平林 哲也 (財)東京都医学総合研究所, 東京都臨床医学総合研究所, 主任研究員 (90345025)
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Keywords | 脂質 / 酵素 / 神経科学 |
Research Abstract |
本研究では、小脳プルキンエ細胞のシナプス可塑性に関わるAMPA型グルタミン酸受容体GluR2の細胞内動態がホスホリパーゼA_2関連分子によってどのような機構で制御されるかを解明することを目的としている。本年度は、プルキンエ細胞の樹状突起スパイン周辺でのGluR2の細胞内動態を観察するために、蛍光タンパク質を融合したGluR2の発現用ウイルスベクターを作製し、マウス初代培養プルキンエ細胞に発現させ、GluR2の細胞内局在(スパイン→エンドサイトーシス→エンドソーム→リサイクリング経路または分解経路)を共焦点顕微鏡観察により追跡する技術を確立することを試みた。また、光分解性保護基のBhc基(6-Bromo-7-hydroxycoumarin-4-ylmethyl基)を導入したケージドアラキドン酸を用いて、紫外線パルスレーザーの局所照射により局所で遊離アラキドン酸を生成する系を用いて、アラキドン酸の生成の場所と継続時間を人工的に制御した時のGluR2のシナプス表面の発現や細胞内輸送の変化について基礎データの蓄積を行った。さらに遺伝子改変マウス由来の細胞やsiRNAにより発現抑制を行った細胞からBligh & Dyer法により脂質抽出を行い、液体クロマトグラフと直結した三連四重極型質量分析装置を使用して、エレクトロスプレーイオン化質量分析法(ESI-MS/MS)による膜リン脂質をはじめとした脂質組成の網羅的な解析を行った。
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Research Products
(3 results)