2011 Fiscal Year Annual Research Report
マウス個体におけるcAMPシグナルの光制御を用いた神経機能・神経回路形成の解析
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22700410
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
石井 智浩 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (60549947)
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Keywords | 神経回路 / 嗅覚 / マウス発生工学 / シグナル伝達 / 発生分化 / オプトジェネティクス |
Research Abstract |
これまでにマウス嗅覚受容体遺伝子M71のプロモーター及びコーディング領域の下流にPAC遺伝子と赤色蛍光タンパク質RFP遺伝子を挿入したトランスジェニックコンストラクトを用いて、トランスジェニックマウス(M71-IRES-PAC-IRES-RFP)を作製している。今回、まずトランスジェニックマウスにおいてPACタンパク質の発現を検出した。PACタンパク質には検出用のHAタグと膜に局在させるためのシグナル配列が付加してある。HAに対する抗体を用いて嗅上皮および嗅球における発現を調べたところ、嗅上皮においては細胞体、樹状突起で、嗅球においては軸索での発現が検出された。ミドリムシ由来のPACがマウス嗅神経細胞内で分解されることなく発現していること、膜移行シグナルをつけたことでPACを軸索により多く局在させることに成功したことが明らかになった。次にM71-IRES-PAC-IRES-RFPトランスジェニック/M71-GFPノックインマウスの軸索投射を詳細に解析した。RFPで標識される軸索とGFPで標識される軸索の先端は同一の部位(糸球と呼ばれる構造体)に収束していた。cAMPシグナルは軸索投射の前後軸の決定に重要な機能を果たしていることが報告されているが、PACの発現で投射先が変化しないということは、PACのbasal活性は(仮にあるとしても)嗅神経細胞の軸索投射に影響を与えないレベルであると考えられる。また、嗅上皮・嗅球上部の骨を除き、嗅上皮・嗅球をホールマウントで蛍光顕微鏡下において観察したところ、RFP及びGFPで標識された軸索は一本一本のレベルで同定できることを確認した。以上のことから光刺激によりin vivoで神経細胞の形態変化を観察する実験系を確立することができたと言える。現在光刺激実験を行っている。
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Research Products
(1 results)