2010 Fiscal Year Annual Research Report
大脳皮質入出力型ブレインマシンインターフェイスによる上肢運動機能再建技術の開発
Project/Area Number |
22700435
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
柳澤 琢史 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (90533802)
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Keywords | Brain-machlne interface / 感覚フィードバック / 皮質脳波 / 上肢運動機能再建 / 電動義手 |
Research Abstract |
本研究では、頭蓋内の感覚運動野に硬膜下電極を留置した患者ボランティアの協力を得て、患者の思った通りに動き、かつ感覚フィードバックを持つ電動義手の開発と有効性・安全性の検証を行う事を目的とする。平成22年度は計画通り、人工感覚入力を持つBMI用電動義手の作成を行った。硬膜下電極より臨床用の皮質脳波をリアルタイムに分岐して計測するため、新たに128Ch対応のデジタル脳波計を購入した。また、電動義手に感覚フィードバックを持たせるため、同義手に装着できるグローブに圧センサーと曲げセンサーを内蔵し、それらの出力をBluetoothで送信し、電気刺激装置を稼働できるシステムを作成した。患者ボランティアによる電動義手制御については、今年度既に3例のてんかん患者で、リアルタイムの義手制御実験を行っている。患者の感覚運動野より得た皮質脳波を用いることで、電動義手をスムーズに制御できる事を実証した(U,S. patent 申請済)。これらの患者の結果は、既に計測した患者の結果と合わせて、英文専門誌に投稿中である。また、皮質脳波を用いた電動義手制御法についての第1報を米国の脳神経外科専門誌であるJournal of neurosurgeryに掲載した(2011年2月)。更に、国際学会2件を含む5件の専門学会で、この詳細を発表した。今年度は、皮質脳波を用いて制御できる感覚フィードバックのある電動義手システムを開発した。臨床研究として患者に適応できるシステムとしては、世界で初めての試みである。このシステムを用いることで、上肢の運動機能再建だけでなく、感覚機能も再建する可能性が示される。特に、脊髄損傷患者など、末梢感覚器からの感覚入力が脊髄レベルで障害されているような患者では、大脳皮質刺激による感覚機能再建は他に代替治療のない画期的な治療方法となりえる。今後、本システムの有効性・安全性の検証が待たれる。
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Research Products
(10 results)
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[Patent(Industrial Property Rights)] MACHINE CONTROL DEVICE, MACHINE SYSTEM, MACHINE CONTROL METHOD, AND RECORDING MEDIUM STORING MACHINE CONTROL PROGRAM2010
Inventor(s)
Masayuki Hirata, Takufumi Yanagisawa, Yukiyasu Kamitani, Hiroshi Yokoi, Toshiki Yoshimine, Tetsu Goto, Ryohei Fukuma, Ryu Kato
Industrial Property Rights Holder
Masayuki Hirata, Takufumi Yanagisawa, Yukiyasu Kamitani, Hiroshi Yokoi, Toshiki Yoshimine, Tetsu Goto, Ryohei Fukuma, Ryu Kato
Industrial Property Number
U.S.Patent Application, 12/799, 840
Filing Date
2010-05-03
Overseas