2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700453
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
足立 朋子 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 研究員 (70456599)
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Keywords | 核移植 / 初期卵割 / 中心体 / メダカ / 鰭再生 / oct3/4 / 幹細胞 |
Research Abstract |
申請者らは、メダカを用いた独自の核移植法によって、世界で初めて魚類細胞核移植個体の作製に成功した。メダカにおける体細胞核移植ではマウスとは異なる独自の方法を取るため、個体形成につながる初期卵割、特に第一卵割の成立メカニズムには注目すべき現象が含まれていると考えられる。魚類の体細胞核移植胚は、雌性発生胚と同様に第一卵割の紡錘体形成を担う中心体は体細胞あるいは不活化精子などにより外部から供給されるため、中心体と前核が正しく配置される事が第一卵割の成立に重要な要素になる可能性がある。 本研究の目的は、いまだに謎が多く残る核移植クローンの個体形成のメカニズム解明に向けて、雌性発生胚および核移植胚が初期卵割する仕組み、特に中心体の挙動と細胞周期およびその相互関係に着目し、第一卵割に至るまでの間に中心体が果たす役割を明らかにすることである。しかしながら、体細胞核移植胚の個体形成率が極端に低く、解析対象となるドナー核由来の移植個体を得る事が困難であった。そのため、体細胞核移植胚の初期卵割の成立頻度を大幅に改善する必要があった。これまでの結果から、体細胞核移植胚の個体形成率は移植するドナー体細胞の性質に依存する事がわかっている。つまり、多能性をもつ体細胞を使った時ほど個体形成率が上がる。したがって、本研究では、多能性細胞を客観的に選ぶ事ができるメダカTg(oct3/4:egfp)を作製した。このトランスジェニックメダカを解析したところ、メダカ尾ひれを切断すると一週間で元の形に再生するが、この過程で蛍光陽性の細胞が切断面に現れる事がわかった。またこの現象は、初代培養でも再現できた。さらに腎臓の再生においても蛍光陽性細胞が観察される事から、Tg(oct3/4:egfp)は、幅広い体性幹細胞がラベルされており、様々な研究に応用できる事が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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