2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22700462
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
深見 忠典 山形大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70333987)
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Keywords | 脳波 / 癲癇 / DTI(拡散テンソル画像) / ダイポール(双極子)分布 / 活動源分布 |
Research Abstract |
本研究では、脳波により癲癇焦点の非侵襲的推定を電流双極子分布を用いて行う。MRI、機能的MRI、さらに未だ推定に使用された報告例のない神経束の走行情報を含む拡散テンソルイメージング(DTI)画像の3種の異種画像から抽出した特徴量を双極子推定の拘束条件に利用することで、頭蓋内電極記録に匹敵する推定精度を有する非侵襲的方法を開発する。これにより、癲癇による神経活動の脳内波及を時系列で推定し、手術による切除領域最小化に役立てることを目的とする。 今年度は、初年度に収集したデータから、双極子分布を推定するためのパラメータなどを各種画像から抽出すること及び順問題と逆問題の計算プログラム完成に全力をあげた。まず、各個人の頭部形状情報を得るため、SPM(Statistical Parametric Mapping)により、MRI画像から、頭皮、頭蓋、.脳脊髄液、脳組織の4領域(4層)をSegmentation機能により抽出し、各層を三角形メッシュに分割した。これにより生成された頭部形状情報をもとに、双極子分布により得られる頭皮上電極位置における電位を解く順問題及び逆問題に関する計算機プログラムを完成させた。このプログラムを評価するため、シミュレーションデータ及び脳内にDBS装置を設置された、すなわち活動源が既知であるパーキンソン病患者の頭皮上脳波から双極子位置推定を行い、正しく推定されることを確認した。また、DTI画像から神経走行情報、すなわち双極子モーメントの情報を抽出することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
DTI画像からの神経走行情報の抽出に手間取り、予定よりもやや遅れ気味である。 今年度、できるだけ早期に当初計画していた箇所まで追いつけるよう努力したい。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、本研究課題の最終年度であるため、医師との連携を密にし、現在開発中であるソフトウェアの臨床における使用の可能性、また問題点について明確にし、必要とされる改良点については随時改善してゆきたいと考えている。
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