2012 Fiscal Year Annual Research Report
専門医の治療戦略を考慮した知的な適応予測制御による薬剤投与支援システムの開発
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22700466
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
柏原 考爾 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (40463202)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 生物・生体工学 / 制御工学 / ユーザインタフェース / 認知科学 |
Research Abstract |
過疎地域での麻酔科医の不足は、深刻な社会問題となっている。本研究では、持に、生命維持に重要な薬剤投与中の循環調節に着目し、経験の浅い医師や研修医でも、一定の治療効果を実現できる知的な支援システムの研究開発を進めてきた。前年度までに、初心者と専門医における緊急事態への対処法や薬物動態に対する認識の違いを検討しながら、シミュレータを試作してきた。 最終年度では、左心不全における複雑な薬物動態や治療中に判断ミスが起こり易い状況を想定しながら、専門医の治療戦略を考慮した薬剤応答シミュレータを作成した。具体的には、複数の薬剤を用いた専門医の治療戦略として、強心剤による心拍出量の確保と、降圧剤による高血圧の防止を制御目標とするシミュレータを開発した。また、左心不全の薬剤治療データから、複数の薬剤に対する生体応答モデル(心拍出量と血圧応答)を作成し、相互作用や薬剤に対する感度を自由に変更できるように改良している。 開発したシミュレータには、ニューラルネットワークやファジー推論等の人工知能を用いた知的制御を活用することで、複数の薬剤に対する応答特性を推定し、モニタリングできるように拡張した。そのため、初心者でも最適な薬剤投与量を迅速に判断することができ、一定の治療効果を得られる可能性が高い。また、病態下で刻々と変化する複雑な生体の応答特性や複数の治療薬を使用した際の相互干渉性等を考慮しているため、初心者が専門医の治療戦略を学習する際にも有用なシミュレータとなっている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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