2010 Fiscal Year Annual Research Report
温熱治療応用を目的とした金銀コアシェルナノロッドの作製
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22700479
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
沓沢 好一 東京理科大学, 総合研究機構, ポストドクトラル研究員 (90572066)
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Keywords | 癌 / 温熱療法 / ナノ材料 / ナノメディスン / 表面・界面物性 |
Research Abstract |
抗癌剤を使用しない癌治療として金ナノロッドを用いた治療法が注目されている。温熱治療の際に、熱変換効率の高い金銀コアシェルナノロッドを使用することで、今までの金ナノロッド以上に効率のよい治療法を開発することが期待される。本年度の目的は、温熱療法に応用可能な金銀コアシェルナノロッドを作製することである。金銀コアシェルナノロッドを作製する手順として、(1)金ナノロッドを作製する。(2)次に当研究室で開発された分散安定剤を金ナノロッドにコートする。(3)最後に銀を金ナノロッドにコートすることで金銀コアシェルナノロッドを作製する。以上の手順が必要になる。 (1)金ナノロッドはすでに報告されている手法を参考にし、界面活性剤であるCTABを使用することで作製できることを確認した。作製した金ナノロッドの吸収波長を確認しつつ、作製時に最適な条件を検討した。(2)作製した金ナノロッドに当研究室で開発された分散安定剤であるPy-g-PEGをコートすることで、分散安定性のよい金ナノロッドが作製することを確認した。(3)Py-g-PEGをコートした金ナノロッドに銀をデポジットさせる量を条件検討することで、金銀コアシェルナノロッドを作製することに成功した。電子顕微鏡による形状観察、粒子の安定性を解析することにより物性評価を行った。 本年度は、物性評価を行った金銀コアシェルナノロッドの近赤外光照射による温度応答変化を解析。さらに培養細胞への投与による安全性を確認と温熱効果による癌細胞の治療の可能性を検討していく予定である。
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Research Products
(4 results)