2010 Fiscal Year Annual Research Report
化学交換飽和移動法を利用する高感度MRI造影剤の開発
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22700488
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
白石 貢一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (40426284)
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Keywords | CEST法 / 高分子ミセル / MRI造影剤 / ターゲティング / 固形がん / MRI / ポリイオンコンプレックス / 高感度 |
Research Abstract |
非侵襲的な画像診断方法である磁気共鳴画像(MRI)において、明瞭な画像を得るためには高投与量のMRI造影剤濃度が必要とされている。本研究は、低投与量でより明瞭なMR画像を得るために新しい画像取得方法である化学交換飽和移動(CEST)法を利用する。これは生体内に多く含まれる水分子をバックグラウンドとして、化学交換させることができれば、例えば観察したい固形がんの領域のみが強調される画像が得られる。このCEST法を高分子合成と自己集合的ナノ粒子形成法によって水分子の交換速度を制御し、ターゲットとなる病変部位のみでバックグラウンドシグナルがなく造影剤存在部位のみが描出され、高いS/N比を有する新規な高感度MRI造影剤(CEST造影剤)の開発を行うことを目的としている。 本研究で行う水分子の交換制御に関しては、高分子ミセル親水-ポリイオンコンプレックス領域の界面に疎水性ブロックを導入することによって行う。 本年度の研究成果は、1.CEST法に適した高分子の合成、2。ポリイオンコンプレックスの作製を行った。1してポリエチレングルコールに対して疎水性ブロックとなるL-フェニルアラニンの重合数を変化させて導入し、次いでポリアスパラギン酸を合成した。2のポリイオンポリイオンコンプレックスの作製はNMRにて評価するためにCEST用Eu(III)イオンではなく、T1造影用Gd(III)を導入し、その水分子との交換制御を検討した。 疎水性ブロックであるL-フェニルアラニンの導入とともに水分子の交換が抑制されることが分かった。しかしながら、これは塩の種類、濃度によることが明らかとなっており、今年度も引き続き検討を行い詳細を明らかにするとともに、CEST法イメージングへの応用を展開していく予定である。
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Research Products
(5 results)