2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700507
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 英津子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (20345268)
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Keywords | 低侵襲治療システム / 内視鏡 / 手術ロボット |
Research Abstract |
これまで設計した回転機構の細径化・軟性化のための機構の製作と評価を行った. 昨年度設計した圧電素子を利用した超小型超音波モータによる回転機構の製作を行い,評価実験を行った.外形15mm,内径14mm,長さの25mmの円筒型ステータを製作し,たわみ振動によるステータ端面に形成される進行波を,ロータに伝える事によって,ロータの回転運動を実現する.モータが中空であるため,内部にレンズが搭載可能である.製作した結果,外径28mm,長軸長さ116mm,予圧600gf,印可電圧110Vp-pの際に固定保持力887gf,安定した角速度での回転速度14.1rpmを得た.しかし課題として,組み立て後のサイズが大きいこと,回転性能がロータとステータの接触面の状況に大きく左右されることが挙げられた.今後は,安定的にロータとステータの接触面を実現する機構設計,小型化のための改良が必要と考えられる. 広角の視野移動を得るための内視鏡の製作として,斜視鏡先端に特殊レンズを取り付け回転させることで視野を±60度程度屈曲可能な内視鏡の改良を行った.昨年度から,さらに細径化をするために,対物レンズと特殊レンズを配置の変更,特殊レンズの曲面の再設計を検討し,10%程度の細径化を実現した. 今後は2つの要素技術を融合し,内製でも駆動可能な可変視野の開発と実用化を進めていく.さらに,小型超音波モータは先端治療具と駆動機構にも応用可能であり.これによりNOTESやシングルポートサージェリーに代表されるような,狭い挿入部位から体内深部へ到達し治療を行う,新しい手術法の確立へ大きく寄与すると考えられる.
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Research Products
(2 results)