2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700513
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
槌谷 和義 東海大学, 工学部, 准教授 (50399086)
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Keywords | 機能性材料 / アクチュエータ / バルブレス / マイクロポンプ / 輸液 |
Research Abstract |
液体輸送を行う管とバルブレスマイクロポンプが一体化した簡易な構造を有し,かつ既存の輸液ポンプであるシリンジポンプが担っている微量輸液とペリスタポンプを越える輸液スピードを満足する幅広い流量レンジを有する,高精度な制御が可能な新しいバルブレス輸液ポンプの開発を目的とし,(1)進行波理論モデルを用いて流動性向上が可能な小型中空管マイクロポンプの構造探索,(2)高圧電性を示すPZT薄膜の創製を行うためのPZT用バッファ層の開発を目的とし,同結晶が成長可能なAu(111)とPt(111)の結晶方位を有するバッファ層の最良創製条件の検討,を行った結果,以下の知見を得た. (1)小型PZTの内径寸法を考慮し,中空管厚さ及びPZTの設置間隔について数値解析を行った結果,中空管外径を固定とした場合最も振幅理論値が増加するポンプ構造はPZT設置間隔20mm,管厚さ2.2mmの組み合わせであった. (2)進行波理論モデルより現行モデルの振幅理論値に対し,PZT設置間隔l=20mm,管厚さh=22mmの組み合わせの振幅理論値の最大値は19.35%増加し,入手可能な中空管寸法を考慮した場合,PZT設置間隔l=10mm,管厚みh=2.0mmの組み合わせの振幅理論値の最大値では18.71%の増加が確認された. (3)Au-Ptバッファ層のスパッタリング創製因子において熱処理温度に有意性が高くスパッタリング因子に高い寄与率を示すことが得られた. (4)Au-Ptバッファ層の最適創製条件を応答曲面法によって算出した結果は,加速電圧2394[eV],Arガス流量0.94[sccm],熱処理温度707[degC]が最適創製条件であることが算出された.
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Research Products
(5 results)