2010 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲ハイパーサーミア技術の確立を目的とした自動インピーダンス整合システムの構築
Project/Area Number |
22700514
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
新藤 康弘 明治大学, 理工学部, 助手 (00553017)
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Keywords | 低侵襲治療システム / 癌温熱療法 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、患者に負担を掛けない非侵襲的なハイパーサーミア(癌温熱療法)の確立を目指して、電磁波空胴共振器加温アプリケータのための自動インピーダンス整合システムを構築することである。本年度に得られた研究成果を以下に述べる。 1、コンピュータによる遠隔制御可能なインピーダンス整合器の設計・試作 コンピュータによるインピーダンス制御を目的として、新たに本研究の要となる、コンデンサ容量の遠隔操作を可能とするインピーダンス整合器の設計および試作を行った。具体的には、我々が所有する高周波用π型マッチングボックス、マッチングの精度を計測するスペクトラムアナライザ、制御用コンピュータシステム、ステッピングモータ、I/Oボードよりインピーダンス整合システムを構築した。 2、電磁波反射電力測定装置の設計・試作および自動制御プログラムの開発 自動整合システムの要となる、電磁波反射電力測定装置を設計・作した。その際、反射波電力はその変化が急激であるために、高精度の高速AD変換可能なADコンバータを用いて装置を構築した。 3、上記1で試作した整合システムと2で試作した反射波電力測定器とを統合し、コンピュータによる遠隔制御可能な自動インピーダンス制御用プログラムをVisual BASICにより作成した。また、寒天ファントムを用いた簡易実験を行い、開発したシステムの自動整合の可能性を確認した。 今年度の研究結果から、人体頭部などの複雑形状を有するファントムを用いた加温実験の必要性、さらに、インピーダンス整合時間が30分程度要することが明らかとなった。 さらに、重ねて実験を実施し本システムの性能評価、およびプログラムによる速度改善が望まれる。
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Research Products
(3 results)