2011 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲ハイパーサーミア技術の確立を目的とした自動インピーダンス整合システムの構築
Project/Area Number |
22700514
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
新藤 康弘 明治大学, 理工学部, 助手 (00553017)
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Keywords | 低侵襲治療システム / 癌温熱療法 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、患者に負担を掛けない非侵襲的なハイパーサーミア(癌温熱療法)の確立を目指して、電磁波空胴共振器加温アプリケータのための自動インピーダンス整合システムを構築することである。昨年度までに、(1)コンピュータによる遠隔制御可能なインピーダンス整合器の設計・試作、(2)電磁波反射電力測定装置の設計・試作および自動制御プログラムの開発、(3)上記(1)で試作した整合システムと(2)で試作した反射波電力測定器とを統合し、コンピュータによる遠隔制御可能な自動インピーダンス制御用プログラムをVisual BASICにより作成し、自動インピーダンス整合機能を有する空胴共振器アプリケータを試作した。本年度に得られた研究成果を以下に述べる。 ・開発した試作装置による加温実験 前年度までに開発・試作した加温機器について、人体頭部形状を模擬した人体等価寒天ファントム等を自作し、これを用いた加温実験を実施した。これまでに本研究グループで設計・試作した空胴共振器アプリケータ内に円筒型寒天ファントムを設置し、新たにここで開発した自動整合システムによる加温実験を実施し、ここで開発した制御システムによればインピーダンスの自動整合が可能であることを確認した。 さらに、昨年度まで、自動整合に要する時間は30分程度であったが、制御プログラムの改善により、約3分程度にまで短縮する事に成功した。 また、加温実験直後の温度測定について、現有の赤外線サーモグラフィ装置を用いて、寒天中央断面での熱画像を撮像し、従来の手動整合での加温実験結果との比較を行った。 従来の手動整合による加温結果と本加温結果との比較から、開発した加温システムの有用性および本加温方式の臨床応用への可能性を明らかにし、本研究課題の目的を達成した。
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Research Products
(2 results)