2011 Fiscal Year Annual Research Report
術空間再現シミュレータを用いた手術支援ロボットの設計開発手法の構築
Project/Area Number |
22700515
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
川村 和也 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (50449336)
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Keywords | 手術支援ロボット / シミュレーション / 操作性評価 / 設計支援 |
Research Abstract |
研究目的:ロボットを用いた新しい術式では「ロボットだからこそ可能な手技動作」を行うことになるため,医師の手技動作等,開発前の要求仕様の検証に必要な基礎データが得ることが困難であった.そこで、設計の段階から実際に利用する段階に至たるまでを,一貫したプロセスで詳細な検証を可能とするシミュレーションシステムを設計開発プロセスに導入することは効果が大きい。本申請では,実際の術空間を再現するシミュレーション技術と既に開発した実物の操作入力システムを統合して,手術支援ロボットの最適な設計開発を支援するシステムの構築を目的とした. 研究方法-成果:低侵襲外科手術では,非常に限定された空間で縫合等の難しい手技を行う.限られた空間で効率良く手術を行うためには,術具の挿入位置やロボットの機構(自由度構成,各アームの長さ,可動範囲など)を事前に検証し,適切にする必要がある.そこで、実物の操作入力機器を用いて,(1)術空間シミュレータ上でロボットを操作し,ロボットの機構および医師の操作感を検証できるシステムを構築した.ロボットに関するパラメータを簡便に変更可能とするために,寸法、自由度配置、ピボット位置,内視鏡の挿入角度を任意に設定できるシステムとして開発を行った。 次に操作性の評価指標の確立とそれを利用したロボット自由度・機構の最適化に関する検証を実施した.構築したシミュレーションシステムを利用して、医師の感じる使いやすさに基づいた設計方法を提案するために、術具先端部における寸法と自由度配置に着目し、縫合を摸擬した環境で針掛け動作のタスクを実施し、そのとき軌跡などを計測した。その結果より最適化手法を利用して、本実験で対象としたタスクを実現する上で適した機構を導出した。
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