2011 Fiscal Year Annual Research Report
脳活性化リハビリテーションによる認知症の生活障害低減効果の検討
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22700529
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
山上 徹也 高崎健康福祉大学, 保健医療学部・理学療法学科, 講師 (60505816)
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Keywords | 認知症 / リハビリテーション / 脳活性化 / QOL |
Research Abstract |
認知症高齢者が主体的に「やりたい」と思うプログラムを実践する脳活性化リハビリテーションが、意欲を引き出し、活動性を高め、認知症の進行予防に有効であるか科学的に検討することが本研究の目的である。今年度は養護老人ホーム入居者37名(平均年齢81.6歳.CDR 0.5:14名,CDR 1:11名,CDR 2:12名)を対象として、MMSE、Quality of life-AD;QOL-AD(主観的QOL)、やる気スコア、Lubben social network scale;LSNの一部(社会的人間関係)を実施し、介護度、生活状況、趣味活動等を聞き取り調査し主観的QOLに影響を与える因子について検討した。重回帰分析の結果、主観的QOLの有意な影響因子は年齢・やる気スコア・LSN(p<0.05)であり、施設入居高齢者の主観的QOLには介護度、認知症の重症度や認知機能よりも、意欲や社会的人間関係が影響することが示された。本結果を元に養護老人ホームの職員16名、利用者32名を対象とし、職員研修と利用者への介入を実施した。研修内容は認知症のケア等に関する内容を4回実施した。利用者に対してはやりたいことを行う自主活動グループを、月2回、6ヵ月間実施した。自主活動グループは脳活性化リハの原則に基づき実施し、16名の利用者が参加し、利用者相互の交流を促した。その結果、全利用者でMMSE、本人のQOL-AD、介護職が評価したQOL-AD、MOSES引きこもりが有意に改善した。自主グループ参加者と非参加者の比較では参加者にのみMMSEの有意な改善を認めた。介護職員に研修を通じて脳活性化リハやケアの知識を得てもらい、かつ利用者が主体的に取り組めるような活動を提供することで、QOLを向上させてたり、認知機能を維持改善できる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は脳活性化リハの効果を科学的に示すことであり、無作為化比較試験にて介入効果を検討でき、現在研究結果を投稿準備中である。無作為化比較試験が実施できたことで、完全ではないが、脳活性化リハの効果の一端を科学的に示せると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度、新たなフィールドで無作為化比較試験で脳活性化リハの介入効果を検討予定である。研究フィールドが異なるため、平成22年度、23年度に実施した介入とは対象者の認知症の重症度が異なり、効果も異なる可能性もある。また平成23年度に実施した調査で認知症のQOLの評価の必要性を感じたため評価に加えていきたい。
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Research Products
(3 results)