2012 Fiscal Year Annual Research Report
脳活性化リハビリテーションによる認知症の生活障害低減効果の検討
Project/Area Number |
22700529
|
Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
山上 徹也 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 講師 (60505816)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 認知症 / リハビリテーション / 脳活性化 / QOL |
Research Abstract |
脳活性化リハが健常から中等度認知症高齢者の生活の質を高めるのに有効かどうか検討する目的で、介護老人保健施設の利用者23名 (平均年齢84.0±7.7歳)を対象として、無作為化比較試験にて脳活性化リハの5原則 (快刺激、褒める、双方向コミュニケーション、役割、失敗を防ぐ支援)に基づいて作業回想法を実施した。介入群には週1回、60分、全12回の作業回想法を実施した。介護スタッフは事前に脳活性化リハや作業回想法に関する研修会を受講した。その後作業回想法にコ・リーダーとして毎回1~2名が参加した。評価は脳活性化リハの前後で認知症の全般的重症度をCDRで、認知機能をMMSE、HDS-R、TMT-Aで、生活状況をMOSESで、QOLをQOL-ADで実施した。また脳活性化リハ終了時に介護スタッフに対象者の生活の変化の有無を、対象者本人に参加満足度等のアンケート調査を実施した。統計解析は年齢と性別を共編量の投入した、共分散分析を行なった。 その結果、CDRの合計値が介入群で有意に改善 (p=0.039)し、QOL-AD主観は対照群で低下傾向 (p=0.060)を示した。またTMT-Aは介入群で改善傾向 (p=0.072)、MOSES抑うつは対照群で悪化傾向 (p=0.050)を示した。介護スタッフへのアンケート結果より全体的な状態変化は認めないが、対象者は脳活性化リハを楽しみ、他の利用者と会話する機会が増える可能性が示された。また対象者へのアンケート結果より脳活性化リハの参加満足度は高く、脳活性化リハが楽しみとなり、脳活性化リハを通じて他者とのコミュニケーションが増加する可能性が示された。これらの結果より、脳活性化リハは認知症の全般的重症度を軽減し、集中力を高め、うつとQOLの低下を防ぎ、健常から中等度認知症者の生活の質を高めるのに有効である可能性が示された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(11 results)