2011 Fiscal Year Annual Research Report
呼吸筋活動を促通し調整する呼吸トレーニング方法の開発
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22700542
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
木戸 聡史 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (50513214)
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Keywords | 運動療法 / 呼吸 / 振動刺激 |
Research Abstract |
本研究は呼吸機能と全身持久力を改善するための効果的な運動療法の発展を目指すことを目的とし,平成23年度は呼吸を調整するためのフィードバック装置を製作すること,適当なフィードバック信号を検索すること,振動刺激が呼吸運動の大きさにどのように関わるのかを検証することを目的として,以下の成果を得た. 1)呼吸フィードバック装置の製作 製作したフィードバック装置は,提示を制御し測定データを記録するコンピュータと,入出力BOX(A/Dコンバータ)部,筋電計,吸気測定装置,VICON,音提示装置,光提示装置,振動刺激装置から成る.VICONへはトリガー信号を入力することが可能であるため,筋活動,吸気信号,呼吸運動を同期測定することを可能とする. 2)吸気反応時間の測定 1)で製作した装置で,健常男性9名を対象に,7パターンの刺激提示を行い,吸気反応時間の測定を実施した.振動提示のみでは,反応時間の延長がみられた.この結果から,フィードバック刺激は音,光提示を組み合わせたほうが有効である可能性が示された. 3)振動刺激に対する最大吸気量の測定 健常男性9名を対象に,振動刺激が最大吸気量におよぼす影響を評価した.横隔膜のレベルで,体表から振動モータ20個をベルトで固定し,吸気時に刺激した.刺激を加えた時に最大吸気量の増大はみられなかった.刺激提示部位や刺激の種類などに検討の余地はあるが,今回の結果からは振動刺激で吸気量の促進を図ることの困難さが示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
装置の製作と測定時の筋電計へのノイズの混入に対する対策に時間がかかったため,フィードバックするための閾値の設定には至らなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究目的を達成するために,来年度の計画にフィードバック閾値の設定を含む.また,被験者の謝金の捻出に合わせて,来年度の実験対象者数を調整する.
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