2011 Fiscal Year Annual Research Report
外乱付加時の姿勢応答反応の再考ー単関節筋と二関節筋の機能に注目してー
Project/Area Number |
22700548
|
Research Institution | Uekusa Gakuen University |
Principal Investigator |
松田 雅弘 植草学園大学, 保健医療学部, 講師 (40453485)
|
Keywords | リハビリテーション / 姿勢制御 / 二関節筋 / バランス |
Research Abstract |
外乱刺激に対する身体反応は姿勢制御戦略として1976年のNashnerらの報告以降、ヒトは股関節戦略、足関節戦略、ステップ戦略により姿勢保持を行うことが提唱されている。しかし、各関節に作用している単関節筋と二関節筋の筋活動レベルでの詳細な検討はなされていない。そこで今回、外乱刺激の強弱と二関節筋の予備的緊張の有無で、関節角度変化と筋活動変化、単関節筋と二関節筋の活動の動態を明らかにすることを目的とした。対象は男子大学生7名(平均年齢21歳:20~22歳)とし、研究に対する説明と同意を得られた者とした。対象者には二関節筋に予備的筋緊張有り無しの2条件で、4種類(前方動揺・後方動揺の各2種類)の外乱時に床反力計(kistler)の上で立位保持をさせ、被検筋7筋(大殿筋、大腿二頭筋長頭、大腿直筋、外側広筋、内側広筋、腓腹筋、前脛骨筋)から表面筋電計(Noraxon)を用いて筋波形を算出した。また、マーカーを全身29箇所に貼付し、3次元動作解析装置(MAC3D)と、FEMSプログラムを同期させて各外乱刺激時の動作を分析した。その結果、前方動揺では二関節筋に予備的な筋緊張により外乱刺激時の床に対する方向制御が増し、下肢関節の変化は少なかった。後方動揺においても前方動揺と同様に、姿勢時筋緊張を付加させたときに下肢関節の変化は少なく、特に中間関節の膝関節の動きが少なかった。これは筋活動に関しても同様で、単関節筋と二関節筋の活動を少なく協調的に筋を働かせていていた。このことから、姿勢保持をするために二関節筋は姿勢制御のために重要な調整機能を果たしていることが示唆された。また、下肢関節での戦略は今まで述べられてきた股関節戦略・足関節戦略のように関節レベルでの制御ではなく、単関節筋と二関節筋による協調的制御によって姿勢保持をしていることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(12 results)