2011 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心不全モデルラットの心筋リモデリングの改善に運動療法は寄与するか?
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22700549
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
小倉 彩 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (10337991)
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Keywords | 虚血性心不全モデル動物 / 行動量 / 心筋リモデリング |
Research Abstract |
心不全患者において運動療法や行動量の増加による予後や心筋リモデリングの改善効果が示されているが、その機序は未だ明らかではない。本研究は、心不全の心室リモデリングに運動療法および行動量の増加による心筋リモデリングおよび心機能障害の改善効果を検証し、その効果発現機序を明らかにすることを目的とした。心不全の基礎疾患のうち3割を占め、他の基礎疾患より予後が不良である心筋虚血による心不全のモデル動物を用いた。 平成23年度は、虚血性慢性心不全モデルラットの作成方法を改変するとともに、自発的行動量を促進させる環境の調整ならびに計測を行った。 虚血性心不全モデル動物は冠動脈結紮による一過性の心筋虚血負荷処置を行ったが、より安定したモデル作成のために手術手技の変更を行い、基礎的な行動量計測も併せて行った。 動物の自発的行動量は、慢性実験テレメトリー自動計測システムを用いて計測したが、さらに自発的行動量を促進する環境を与えるために、環境を変化させて行動量の変化を計測した。行動量は麻酔下にて、行動量、心拍数および体温計測用の埋込電極を腹腔内に装着し、飼育ゲージ内で自由行動中の動物の行動量および心拍数、体温の連続計測を行った。行動解析中は餌と水の摂取は制限しなかった。なお、心筋虚血負荷と行動解析が容易であるためラットを選択した。23年度は、自発的運動量促進させる環境において、心筋虚血処置を行った動物の行動量の計測には至らなかった。24年度は、虚血性心不全モデル動物の行動量を引き続き計測し、心機能、循環動態、症状ならびに形態学的変化との関連を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
モデル動物の作成方法の修正・変更および、行動量測定環境の調整を行う必要があったため、また東日本大震災の影響も多少あり、研究の達成度がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
モデル動物の作成に関しては23年度に機器の変更や調整を行い、また、自発的行動量の計測機器に関しても構成の変更やプログラムの修正を行ったため、24年度にはモデル動物の測定・計測を中心に進められる予定である。
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