Research Abstract |
平成22年度に行った記名式アンケート結果では,PPS該当者156名(91.2%),PPS非該当者14名(8.8%)であった.この結果をもとに,PPS該当者を「症状増悪群」,PPS非該当者を「症状安定群」として,身体機能評価を実施した.平均年齢は症状増悪群59.5±6.4歳,症状安定群60.9±6.8歳であった.BMIは症状増悪群22.8,症状安定群23.0,脚長差は症状増悪群2.9,症状安定群2.8であり,有意差はなかった,血液データでは,血清CK値が症状増悪群238.3(IU/L),症状安定群162.8(IU/L),血清Mb値が症状増悪群40.3(IU/L),症状安定群35.8(IU/Dと,血清CK値・血清Mb値ともに症状増悪群でやや高値であるも有意差はなかった.嚥下機能スクリーニングでは,RSSTにおいて症状増悪群4.7回,症状安定群5.0回,MWSTにおいて症状増悪群5.0回,症状安定群4.9回であり,RSST,WSTともに2群間の有意差はなかった.下肢筋力をみると,不良側MMTmv7(7筋におけるMMT平均値)は症状増悪群1.7,症状安定群2.4,良好側MMTmv 7は症状増悪群3.8,症状安定群4.1であり,やや症状増悪群が低値を示した(有意差なし).1日平均歩数は症状増悪群4,743歩,症状安定群4,813歩,歩行速度は症状増悪群3.5±0.9km/h,症状安定群3.6±1.1km/hであり,いずれも有意差はなかった. 今後,「症状安定群」と「症状増悪群」それぞれ10例ずつの参加を得て生活内容の詳細を確認すると同時に,下肢および上肢の当該症状筋を中心に,表面筋電図周波数分析により疲労発現様式を評価する.
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