2011 Fiscal Year Annual Research Report
多関節動力学モデルに基づくヒト静的立位姿勢制御に関する検討
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22700568
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
笹川 俊 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (90551565)
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Keywords | 立位姿勢 / 姿勢制御 / 多関節モデル / 逆動力学 |
Research Abstract |
本研究では、ヒト静的立位時における股関節運動が生じる力学的メカニズムについて検討した。 まず、ヒトの立位姿勢を、体幹・下肢の2セグメントからなる剛体リンクとしてモデル化し、2重倒立振子の運動方程式を導出した。静的立位時における股関節・足関節まわりのキネマティックデータを、3次元モーションキャプチャ装置を用いて測定し、上記運動方程式から両関節まわりの関節トルク各成分(筋トルク・重力トルク・角速度依存トルク)を算出した。 次に、股関節および足関節まわりの関節トルク各成分が、股関節まわりに生じさせる角加速度を計算した。結果、両関節の筋トルク・重力トルクはともに、絶対値が同程度で、逆向きの股関節角加速度を生じさせていた。一方、両関節の角速度依存トルクが股関節まわりに生じさせる角加速度は、極めて小さかった。両関節まわりにおける正味のトルク(筋トルク・重力トルク・角速度依存トルクの総和)が、股関節まわりに生じさせる角加速度を計算したところ、両者ともに同程度の(振幅の)角加速度を生じさせていることが明らかとなった。一方、両関節まわりにおける正味のトルクは、足関節まわりについても、同程度の(振幅の)角加速度を生じさせていた。 本研究の結果は、ヒト静的立位時の足関節-股節間には、慣性結合を介した運動の相互作用が存在することを定量的に示すものであり、各関節まわりの運動を制御する際に、上位中枢の関与が必要であることを示唆するものといえる。
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Research Products
(1 results)