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2011 Fiscal Year Annual Research Report

「あがり」の発現機序の解明:運動スキルの閉鎖-開放次元に着目して

Research Project

Project/Area Number 22700615
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

村山 孝之  金沢大学, 保健管理センター, 講師 (20531180)

Keywordsスポーツ科学 / プレッシャー / あがり / 実験系心理学
Research Abstract

本研究の目的は,プレッシャーが運動スキル遂行時の注意(意識的処理および注意散漫),空間知覚,方略,生理的覚醒水準,疲労,運動制御に及ぼす影響を調べることであった.本実験では運動スキルの開放次元に焦点を当て,6名の健常大学生を対象として,プレッシャーが上肢によるボール投球課題に及ぼす影響を検討した.課題は,移動する標的の中心を狙ってボールを投球するものであった.
まず,プレッシャー教示前の習得最終ブロックからプレッシャー教示後のテストブロックにかけて,パフォーマンスに著しい低下は見られなかったが,心拍数,質問紙におけるプレッシャー得点,悪循環の得点が有意に増加した.このことから,プレッシャー操作により,被験者に対して低~中程度のストレスを喚起することができたと考えられる.そして,習得からテストにかけて注意散漫得点がプレッシャーによって有意に増加した.なお,標的の大きさに対する空間知覚,疲労(唾液アミラーゼ)ならびに安全性重視方略においてプレッシャーによる顕著な変化は見られなかった.また,運動学的側面に関しては,プレッシャーによって上肢の運動変位が減少し,運動速度の変動性が増加する傾向が示された.
以上のことから,プレッシャー下において開放スキルの要素の多い運動課題を遂行する際には,注意散漫という注意の変化が生じ,生理的覚醒水準の増加とともに運動制御の変化が生じることが明らかとなった.本実験では開放スキルの課題を用いたが,閉鎖スキルの課題を用いた実験(平成22年度実施)では意識的処理,あるいは意識的処理と注意散漫の両方が同時に確認された.このことから,開放スキルの要素の多い課題では意識的処理が生じにくいことが推察できる.特に,得点や報酬だけでなく,標的の移動のタイミングに注意が向いた被験者が多くみられたことから,このような課題特性が動作への注意を抑制した可能性がある.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

心理面,生理面,行動面の変化は確認したが,各測定指標間の関係性について現在も検討中であるため

Strategy for Future Research Activity

被験者数を増やすことや,高強度のストレスを喚起するためのプレッシャー負荷の方法について引き続き検討していく予定である.また,被験者選定の段階で,特性不安の調査を行い,特性不安の高い被験者を選定することについても検討している.

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] スポーツにおける「あがり」の発現機序2012

    • Author(s)
      村山孝之,関矢寛史
    • Organizer
      平成23年度北陸体育学会
    • Place of Presentation
      しいのき迎賓館(石川県)
    • Year and Date
      2012-03-25

URL: 

Published: 2013-06-26  

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