2010 Fiscal Year Annual Research Report
行動科学に基づく若年女性のアクティブライフを構築するための階段利用促進介入の効果
Project/Area Number |
22700641
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
松本 裕史 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (20413445)
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Keywords | 身体活動 / 若年女性 / 階段利用 / 行動変容 / ライフスタイル / 行動科学 / 運動基準 / バナー |
Research Abstract |
本研究の目的は,近年,運動・身体活動分野で注目を集めている行動変容法(Skinner,1953)を応用して,若年女性における活動的なライフスタイル形成を目指した階段利用促進の介入効果を検討することである。本研究では,若年女性の体力向上よりも,身体活動量の増強に焦点を当てた効果的な階段利用促進キャンペーンを実施する際の基礎資料を得ることを目指す。具体的には,近畿圏の総合女子大学を対象として,若年女性に対する階段利用促進バナーが日常生活の身体活動に及ぼす影響を検討する。初年度の研究の目的は,若年女性を対象に,移動手段としての階段利用の推奨が身体活動の強度および量にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることであった。方法は,若年女性を対象に,移動手段として階段利用を中心とした日と昇降機利用を中心とした日との強度別の身体活動量を比較することによって,階段利用の推奨が身体活動の強度および量に及ぼす影響を予備的に検討した。分析の結果,総エネルギー消費量,運動量,および歩数は,階段利用中心の日が昇降機利用中心の日と比較して有意に多かった。次に,強度別の身体活動量の分析結果について述べる。中強度の身体活動量は,階段利用中心の日が昇降機利用中心の日と比較して有意に多かった。低強度および高強度の身体活動量は,階段利用中心の日と昇降機利用中心の日との間で有意な差は認められなかった。本研究の結果から,階段の利用は若年女性の中強度以上の身体活動量を高める活動として有効に作用する可能性が示唆された。
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