2010 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋の酸素輸送担体の発現とミトコンドリア呼吸活性への作用機序
Project/Area Number |
22700648
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
花井 淑晃 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50360730)
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Keywords | ミオグロビン / 骨格筋 |
Research Abstract |
本研究では、骨格筋培養細胞を用いて、ミオグロビン発現ベクターの導入、あるいはミオグロビン発現抑制siRNAの導入によって、細胞内のミオグロビンの発現量の調節した場合の、ミオグロビンの細胞内局在の変化、および、ミオグロビンとミトコンドリアの相互作用について明らかにするべく、生理生化学的解析を行うことを目的とする。 本年度は研究手法のプロトコル確立のため予備実験を主として実施した。ミオグロビンに特異的な抗体を用いて、ウェスタンブロッティングによるミオグロビン蛋白の定量的な検出手法をラット下肢骨格筋を予備試料として確立した。麻酔下の成熟ラット下肢より、ミオグロビン含量の異なる筋(ヒラメ筋、足底筋、腓腹筋表層部、腓腹筋深層部)を摘出した。これらの筋の一部を溶解バッファー中でホモジナイズした後に遠心し、その上清を水溶性タンパクサンプルとした。蛋白濃度を測定し、アクリルアミドゲル電気泳動後にPVDFメンブレンにプロッティングを行い、抗ミオグロビン抗体と反応後にECL試薬を用いて蛍光検出を行い、X線フィルムに露光した。 予想されたように、遅筋線維を多く含む筋であるヒラメ筋、および腓腹筋深層部は、足底筋、および腓腹筋表層部よりもミオグロビンの発現が多かった。 今年度は、ミオグロビン発現ベクターを構築し、L6筋芽細胞への導入を行ってミオグロビン過剰発現細胞を確立し、機能分析、および、ミトコンドリア発現との関連性に関する検討を実施する予定である。
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