2012 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋由来のGas6は損傷筋におけるマクロファージのスイッチングを制御するか?
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22700704
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Research Institution | Kurashiki University of Science and the Arts |
Principal Investigator |
椎葉 大輔 倉敷芸術科学大学, 生命科学部, 講師 (20515233)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | Gas6 / マクロファージ / 骨格筋 / M1/M2 / siRNA |
Research Abstract |
H22・23年度の成果をふまえ本年度は、損傷骨格筋に対するGas6 siRNA投与の影響を組織染色(マクロファージ免疫染色)から検討した。合わせて,サテライト細胞におけるGas6分泌とその役割の解明を目的として筋芽細胞株(サテライト細胞モデル細胞)を用いた検討を行った。その結果,以下の知見を得た。 ①Gas6 siRNA投与により損傷骨格筋におけるCD206陽性細胞(M2マクロファージ)は減少する ②筋芽細胞株が分化する際に産生するGas6は、オートクリン(自己分泌による自己への作用)に作用し、自身の細胞死を抑制する ③筋芽細胞株におけるGas6のオートクリン作用は、炎症誘導分子による炎症性サイトカイン産生(TNF-alpha,MCP-1)を抑制する ①の結果はGas6発現をsiRNAにて抑制することによりマクロファージにおけるM1からM2へのスイッチングを阻害する可能性が示唆された。このことは,損傷組織の修復に重要なM2マクロファージの出現について、Gas6がその一部を調節している可能性を示唆するものであった。また、②および③は損傷骨格筋におけるサテライト細胞が細胞死(アポトーシス)することなく、分化/融合し骨格筋組織を修復している過程に、Gas6が貢献している可能性を示唆するものであった。また、炎症反応の収束について、Gas6がその一端を担っている可能性を示唆するものであった。これらの知見は、損傷筋修復においてGas6が重要な関与をしている可能性を示すものであった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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