2012 Fiscal Year Annual Research Report
衣服の身体に対するゆとりの違いが着る人の「暖かさ」や「涼しさ」に及ぼす影響
Project/Area Number |
22700731
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Research Institution | Kure National College of Technology |
Principal Investigator |
大和 義昭 呉工業高等専門学校, 建築学分野, 准教授 (20450140)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 衣服のゆとり / 衣服のデザイン / 着衣熱抵抗 / 温冷感 / 快適感 |
Research Abstract |
本研究の目的は,現在の日本の住宅居住者の実態に即した条件で,衣服のデザイン,特に身体に対するゆとりの違いがclo値に及ぼす影響を定量的に検討することである. この目的のため,初年度には主として,広島県呉市の戸だて住宅1500世帯の居住者を対象にして,冬季に住宅居住者が自宅でくつろいでいるときの服装についてのアンケート調査を行った.さらに,昨年度はアンケート調査結果から,自宅でくつろいでいるときに最もよく着られていた衣服で,同一メーカー・同一素材でサイズのみが異なる衣服を用いて,サーマルマネキンを使って,立位,椅子座位,仰臥位,投足位でのclo値を測定し,各姿勢でゆとり(サイズ)の違いによるclo値の違いを示した. 当該年度では,昨年度のサーマルマネキンを使った実験で使用したものと同一の衣服組合せを使用して,被験者と熱流計を用いた着衣熱抵抗と温冷感を測定する実験を行なった.その結果,姿勢条件については立位や椅座位など皮膚表面と床面が接する部分が小さいほど,また,着衣条件については衣服のゆとりが大きくなるほど,被験者は感覚的に温かさを感じていることが示された.その一方で,被験者実験で得られたclo値は,サーマルマネキン実験で得られたclo値と比較していずれのゆとり・姿勢でも小さく,その差は0.25~0.5cloであることが示された.被験者実験では体表面温度や体表面からの熱放散量に部位差があった.全体として,被験者の体表面平均温度は,サーマルマネキンのものよりも低温であって周囲温熱環境との温度差が小さかったが,被験者の全身からの熱放散量はサーマルマネキンのものよりも大きいという結果となり,被験者と熱流計を用いたclo値測定方法について検討の余地があることが示された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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