2010 Fiscal Year Annual Research Report
イソフラボンの新たな摂取源としてのアピオスの可能性について
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22700740
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Research Institution | Tokyo Kasei Gakuin University |
Principal Investigator |
奈良 一寛 東京家政学院大学, 現代生活学部, 講師 (60540903)
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Keywords | アピオス / イソフラボン / Genistein-7-O-genitiobioside / ゲニステイン / 調理・加工 |
Research Abstract |
マメ科植物であるアピオス(Apios americana Medik)から、新規イソフラボンであるGenistein-7-O-genitiobiosideを新たに見出した。それは、様々な機能性が報告されているゲニステインをアグリコンに持つ配糖体であるため、非常に有用な成分であると推察できる。一般に通常の食生活では、ダイズおよびその加工品以外で有用なイソフラボン類を摂取することは困難であると考えられている。そこで本研究では、アピオスをイソフラボン類の新たな摂取源として展開するため、その基盤を確立することを目的として以下の実験を行った。 1、重量および部位の違いにおけるイソフラボン類含量の差異 アピオスを重量別にL(約13g/個)、M(約8g/個)およびS(約4g/個)サイズとし、それぞれのイソフラボン類について検討した。サイズ別でみると、Genistein-7-O-gentiobioside含量に差は認められないものの、ゲニスチン含量はSサイズで最も多く、次いでM、Lの順であり、小さいサイズほど多い傾向にあった。また部位別では、内側に比べ外側(皮付き)にGenistein-7-O-gentiobiosideおよびゲニスチンは多く含まれていた。 2、様々な調理・加工によるGenistein-7-O-genitiobioside含量および機能性の変化 加熱(茄でおよび蒸し)調理(皮付き)では、調理前に比べGenistein-7-O-gentiobiosideおよびゲニスチンは減少傾向にあった。今後はさらに他の調理法についても検討を行う。
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