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2011 Fiscal Year Annual Research Report

イソフラボンの新たな摂取源としてのアピオスの可能性について

Research Project

Project/Area Number 22700740
Research InstitutionTokyo Kasei Gakuin University

Principal Investigator

奈良 一寛  東京家政学院大学, 現代生活学部, 講師 (60540903)

Keywordsアピオス / ソフラボン / Genistein-7-O-genitiobioside / ゲニステイン / 調理・加工
Research Abstract

マメ科植物であるアピオス(Apios americana Medik)から、新規イソフラボンであるGenistein-7-O-genitiobiosideを新たに見出した。それは、様々な機能性が報告されているゲニステインをアグリコンに持つ配糖体であるため、非常に有用な成分であると推察できる。一般に通常の食生活では、ダイズおよびその加工品以外で有用なイソフラボン類を摂取することは困難であると考えられている。そこで本研究では、アピオスをイソフラボン類の新たな摂取源として展開するため、その基盤を確立することを目的とした。
茄でる、蒸す(沸騰後試料投入および水から試料投入)および45℃24時間加温のそれぞれの加熱操作におけるイソフラボン含量の変化について比較した。調理前に比べ茄でるおよび蒸す(沸騰後試料投入)では、Genistein-7-O-gentiobiosideが減少傾向にあった。45℃24時間加温では、Genistein-7-O-gentiobiosidが減少し、ゲニスチンおよびゲニステインが増加するという明らかなイソフラボン組成の変化が認められた。一方、蒸す(水から試料投入)では、顕著な変化は認められなかった。オーブン(100℃、150℃および180℃:30分)およびフライ(180℃:2~3分)における加熱操作についても検討した。オーブンでは加熱温度の上昇とともに、Genistein-7-O-gentiobiosidの減少の程度が大きかった。また180℃では、ゲニステインの増加が認められた。フライでは、蒸す(水から試料投入)と同様に変化は認められなかった。
以上のことから、加熱操作によってアピオスでのイソフラボン類は組成が変化することが明らかとなった。一般に、イソフラボン類では、配糖体に比ベアグリコンにおいて様々な効果が報告されている。アピオスの摂取には加熱操作が必要であることを考えると、アグリコンが顕著に増加する45℃24時間加温後、加熱調理する操作が、より効果的な摂取方法になることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度までの結果では、他の植物には無い新規イソフラボンは、部位によって差異が認められること、さらには、その含量が加熱調理の操作方法の違いで変化が認められることを明らかにした。本研究によって明らかにされた結果について報告された例は他には無いことからも、おおむね順調に進展していると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

今年度までの結果を活かし、アピオスに含まれるイソフラボン類のより効果的な摂取方法について検討し、アピオスがイソフラボン類の摂取源になりうることを明らかにする。また、実験操作の過程で新たな有効成分について見出された際は、それらについてもイソフラボン類同様に機能性も含め明らかにする予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 加熱調理によるアピオスの主要イソフラボン含量の変化2011

    • Author(s)
      奈良一寛
    • Organizer
      日本農芸化学会
    • Place of Presentation
      京都女子大(京都)
    • Year and Date
      2011-03-23

URL: 

Published: 2013-06-26  

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