2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700761
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 彰子 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (90348144)
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Keywords | フラボノイド / 消化管吸収 / イソフラボン / フラボノイドアグリコン |
Research Abstract |
イソフラボンの過剰摂取は内分泌撹乱のリスクがあることから摂取基準が定められている。大豆イソフラボンには、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、およびこれらの配糖体が存在するが、腸管における吸収率に関しては同等とされ区別されていない。本研究では、構造別イソフラボンの詳細な消化管吸収機作を解析し、吸収特性を比較検討することを目的とした。消化管吸収機作の解析には腸管のモデルとしてヒト結腸がん由来Caco-2を用いた。トランズウエルの透過性フィルター上に播種し、2週間以上培養したCaco-2細胞における透過試験により、速度論的に透過機作を解析した結果、大豆イソフラボンアグリコンは、pH依存型の高い吸収特性を示した。Caco-2における物質の吸収は受動輸送と能動輸送の両経路が混在している。そこで、受動輸送のみを観察することができる人工脂質膜(Parallel Artificial Membrane Permeability Assay, PAMPA)を用いてこれらアグリコンの吸収性を調べた。PAMPAはMILLIPORE社製のMultiScreen Filter Plateを用いた。レシチン/ドデカン溶液により人工擬似膜を作成し、一定時間後のdoner側からaccepter側への化合物の透過量をクーロメトリック式HPLC-ECDで測定した。イソフラボンアグリコンは、PAMPAにおいても効率的に吸収されたことから、受動輸送において高吸収性を示すことが示唆された。これらのイソフラボンアグリコンは実際の消化管内でも高吸収性を示す可能性が高いことから、これらを摂取する際には注意が必要である。
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Research Products
(2 results)