2011 Fiscal Year Annual Research Report
主観的規範が消費者のバイオテクノロジー応用食品購買意思に及ぼす影響の解明
Project/Area Number |
22700775
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
木村 敦 東京電機大学, 情報環境学部, 助教 (90462530)
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Keywords | 食品 / 消費者行動 / リスクコミュニケーション / ステレオタイプ / 食習慣 / 主観的規範 / 情報表示 |
Research Abstract |
主観的規範が消費者のバイオテクノロジー応用食品(バイテク食品)の購買意思に及ぼす影響に関して,平成23年度は遺伝子組換え食品(GM食品)の購入賛成者と中立者(明確に賛成も反対も表明しない者)の認知的差意に着目して検討を行なった.平成22年度に実施した調査により,わが国の消費者の約30%はGM食品購買に対して中立的態度を有することが示された.中立者はGM食品に対する肯定的認知・否定的認知が同程度であるか,あるいはGM食品に対する関心・関与が低い可能性がある.この中立者の食品認知傾向を探ることでGM食品の技術改善・リスクコミュニケーションの指針を得ることができると考えられる.GM食品に対する肯定的認知・否定的認知・所有者ステレオタイプを賛成者と中立者で比較したところ,中立者は賛成者と同様にGM食品の肯定的側面を評価している一方で,倫理的問題について懸念を有していることが明らかとなった-また,中立者は賛成者に対して食へのこだわりがないというステレオタイプを有していることが示された.これらの結果から,GM食品のリスクコミュニケーションには,とくに倫理的問題に関する議論やGM食品購入者=食へのこだわりがないといった消費者のステレオタイプまで考慮した情報提示が必要であることが示唆される.なお,本研究成果については現在欧文論文を執筆中であり,食行動科学の国際誌に投稿予定である. また,食品に対するステレオタイプは従来概念レベルで形成されるものとされてきたが,同じ食品であっても食品の外観(appearance)によっても変容することを意味プライミング実験により明らかにした.本成果は食品ステレオタイプが変容可能であることを示す世界初の知見であり,消費者の否定的ステレオタイプの軽減などに知見を活用できる可能性がある.本成果はAppetiteに掲載された.
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Dish influences implicit gender-based food stereotypes among young Japanese adults2012
Author(s)
Kimura, A., Wada, Y., Asakawa, A., Masuda, T., Goto, S., Dan, I., & Oka, T.
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Journal Title
Appetite
Volume: Vol.58
Pages: 940-945
DOI
Peer Reviewed
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