2011 Fiscal Year Annual Research Report
多数の実例を分類し系統づけた展開図教育と教材作成の難しさに関する研究
Project/Area Number |
22700792
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
河村 泰之 愛媛大学, 教育学部, 講師 (80369967)
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Keywords | 展開図 / 数学教育 |
Research Abstract |
多面体は20世紀後半以降に活発な研究が成されるようになり、近年では性能の向上の助けもあり、計算機による多面体の研究が多く進められている。また、多角形を折ることで多面体にすることは、平面的に加工したものを立体に組み立てることにつながり現実の問題としても重要である。 Demaineは「すべての多角形を多面体に折ることができるだろうか」という問題を提案したが、未解決問題である。これに対して、凸多角形から凸多面体を折るということに関してはすでに解決されている。凸であることに限ると解決できているが、非凸であるものを含むと解決できない問題がたくさん残されている。 Bied1は面が硬い面(剛体)と仮定した直交折り線つき展開図の中には、ある面がある面を通過することを許されているときだけ、ドーナツ状に穴の開いているものではない(種数の)直交多面体を折れるものが存在することを証明した。 三谷と上原は、直方体に着目し、計算機を用いて同じ展開図から違う直方体を折ることができる展開図を面の枚数毎で調べ、多数発見した。しかし、ここでは非凸なものを含む多面体は含まれていない。 本研究では、非凸なものを含む多面体について扱い、その中でも連結する辺同士が直交している直交多角形から折る直交多面体について総当たり的に確かめる。つまり、Demaineの未解決問題の一部について、実験的に検証した。
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