2011 Fiscal Year Annual Research Report
「探求の共同体」に基づいたプロジェクト学習支援システムの開発と評価
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22700808
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山田 政寛 金沢大学, 大学教育開発・支援センター, 准教授 (10466831)
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Keywords | 探求の共同体 / プロジェクト学習 / Computer-Mediated Communication / 社会的存在感 / 認知的存在感 / 社会的支援 / ソーシャルメディア / 認知的ツール |
Research Abstract |
本研究では「探求の共同体」概念を踏まえたプロジェクト学習支援システムの構築と評価を行うものである。平成23年度では、平成22年度に作成したプロトタイプ評価に基づいて、アルゴリズムの見直しとシステムの修正を行った。アルゴリズムの見直しでは、平成22年度に実施した社会的存在感の発言分類について、必ずしも全体に投げかけられているものではなく、チーム内のある個人に対して投げかけることでメンバー間のつながりに影響することが考えられること、また社会的存在感を含む発言が増えることで、個人の社会的存在感が拡張することがあるため、社会的存在感の発言カウントを、全体、学習者間、個人の3つのレベルに分けた。それに合わせてシステムの修正を行った。具体的には全体に向けられた社会的存在感の場合は背景色を暖色に変えていくこと、学習者間は個人間のつながりを強調表示していくこと、個人については、社会的存在感に関する発言をする毎に個人のオブジェクトを大きくし、色を変えていくといった改善を行った。そのために、適したメタファーとして植物のメタファーを用いて、デザインの修正も実施した。学習を行う場面では、コンセプトマップとチャットを行う機能が実装されており、システム修正として、コンセプトマップの下に他のメンバーがログインした時間を表示し、明暗で直感的にわかるように修正した。またコンセプトマップとチャットの発言の関連づけを行うことが可能となり、コンセプトマップのどこのオブジェクトに対する発言なのか、学習者が直感的にわかるように設計を行った。平成24年度は本科研の最終年度であるため、本システムの実践的評価を行い、研究成果を積極的に行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は平成22年度の遅れもあり、研究計画がずれ込む可能性も考えられたが、開発の出遅れを取り戻し、実践的評価を残すのみとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度前期の授業において、2、3週間の実践評価を行い、システムの効果測定を行う。その成果を論文や国際会議で発表を行う。また管理者機能の開発も行い、利用者が気軽に設定し、利用できる環境を整備する。
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Research Products
(3 results)