2011 Fiscal Year Annual Research Report
大学間教育連携を実現する分散型教育情報共有システム
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22700809
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松平 拓也 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 技術職員 (50397197)
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Keywords | 分散協調教育システム / 情報システム / Federation / Shibboleth / アクセス制御 / 属性共有 |
Research Abstract |
本年度は、前年度から開発を行っている教育用データ管理システム「ARCADE(Archive system for Cross-reference Across Distributed Environment)」の試験運用に取り組み、ARCADEの問題点や改善点を洗い出し、その克服法について検討を進め、問題なく利用できるレベルまでシステムの完成度を上げることを目指した。具体的には、ARCADEの試験運用として、以下の2点を中心に行った。 1.仮想環境下でのARCADE動作検証 前年度に構築を行ったテスト環境である仮想マシン内において、複数のサーバを立ち上げ、仮想的に複数の高等教育機関を構築した。そして、その環境において、ARCADEを動作させることで、異なる高等教育機関の研究者同士で、それぞれが保持している教材や資料などの様々なコンテンツを相互に取り扱う状況を作り出し、想定されうる様々な利用形態に対応可能かどうかの動作検証を行った。 2.GakuNinテストフェデレーションでの運用・評価 仮想環境下での試験運用を行った後、日本における高等教育機関間での認証連携基盤として、国立情報学研究所が推進する「GakuNin」のテストフェデレーションにARCADEを適用させ、GakuNin上で動作が可能であるかどうかの検証を行った。 GakuNin環境でARCADEが動作することを検証できたことで、当初ターゲットとしていた大学コンソーシアム石川だけではなく、GakuNinに参加している全国の高等教育機関でARCADEの利用が期待でき、組織間における教材・資料等様々なコンテンツの相互利用の促進において、大いに意義あるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高等教育機関の研究者が連携して教育研究活動を行う場合に、組織の異なる各自が保持している教材や研究資料などを相互に取り扱う際、ユーザの特性に応じてきめ細かにアクセス制御を可能とする教育用データ管理システムとして開発を行ってきている「ARCADE」がGakuNinテストフェデレーション環境下で動作することを確認でき、ARCADEが目的とする機構を実現可能であることを検証できた。次年度は、ARCADEをテストフェデレーションから運用フェデレーションに移行し、本番環境での運用及び評価を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる平成24年度においては、これまでの成果を踏まえ、以下の2点を中心に研究開発を行う。 ・「ARCADE」のGakuNin運用フェデレーションでの運用・評価 ARCADEをGakuNin運用フェデレーションに適用させ、複数の高等教育機関にまたがる教育用コンテンツの共有に利用してもらい、評価・要望を吸い上げ、問題なく利用できるレベルまでシステムの完成度を上げる。 ・「GakuNin mAP(mAP)」を利用したグループ管理の適用 NIIが提供している「GakuNin mAP」とARCADEをコラボレーションさせ、異なる組織の利用者同士をグルーピングし、仮想組織として属性を定義できるようにし、その属性情報をARCADEのアクセス制御に利用する。
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Research Products
(8 results)