2011 Fiscal Year Annual Research Report
小学生を対象としたNIEのためのWeb新聞記事の検索・閲読支援環境の構築
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22700813
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
安藤 一秋 香川大学, 工学部, 准教授 (60325321)
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Keywords | 教育支援 / 情報システム / NIE / 検索支援 / 読解支援 |
Research Abstract |
本研究は,Web上の新聞記事群から児童が必要とする記事を自由・安全に探すことができる検索支援環境と,個人の読解(語彙)レベルに応じて難しい表現の言い換えや読み仮名付与,補足説明などが行える閲読支援環境の構築を目的とする.本年度は,以下の項目を中心に研究を実施した. 1.Web上の一般新聞と子供向け新聞記事の自動収集 言い換え知識の情報源として利用するために,Web上で公開されている子供新聞記事と関連する一般記事を自動収集した. 2.子供新聞と一般新聞記事から言い換え知識を抽出する手法の検討 収集した子供記事と一般記事を文レベルで対応付けし,差異を分析することで言い換え知識を抽出する方法について検討した.対応付けられた文のペアから係り受け関係を利用し,単語単位の言い換え知識を自動抽出する手法を実装し,評価を行った. 3.教科書コーパスの構築準備 言い換え知識や語彙知識を抽出するための情報源に利用するため,昨年度スキャンした教科書データのコーパス化について検討した. 4.新聞記事の検索支援 事件や事故など,小学生が独自に読む対象として倫理的に相応しくない記事をフィルタリングする手法を実装し,評価を行った. 5.新聞記事の読解支援 語彙レベルに応じたルビ振り手法の評価と新聞記事から説明すべき語を自動抽出する方法を検討した. 以上の基礎的な成果は,1件の国際会議と10件の国内会議で発表し,提案手法の有用性と今後の課題について整理した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標とした5つの項目に対して,教科書コーパスの構築についてはやや遅れている面もあるが,全体として11件の研究成果を発表するととができたため,おおむね順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,検索・読解支援について,既存機能の性能向上と新たな支援について検討を進める.検索支援機能としては,検索と共に記事推薦についても検討する予定である.また,読解支援機能の1つである新聞記事の言い換えにおいては,基本語彙として小学国語辞典の語義が利用できるため,小学国語辞典に含まれる知識と自動抽出した知識を活用する方法を検討する.
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Research Products
(11 results)