2010 Fiscal Year Annual Research Report
拡張現実感を利用した無機化学体験学習支援システムの開発
Project/Area Number |
22700819
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
岡本 勝 広島市立大学, 情報科学研究科, 助教 (30453210)
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Keywords | 教育工学 / 拡張現実感 / 化学学習 / 体験学習 / ヒューマンインタフェース |
Research Abstract |
平成22は主に拡張現実感技術を用いたユーザインタフェースの設計を行った。まず無機化学分野における学習内容と対応する実験をリストアップし、必要となる操作方法を検討した。この結果に基づいて仮想実験環境における操作と学習者の動作の対応付けを行った。学習者の動作認識にはARToolkitのマーカ認識機能を利用し,実験器具や試薬に対応付けしたマーカ操作結果から動作認識を行った。 さらに、動作認識から得られた学習者の操作に応じて、学習者が選択した試薬や実験機器および行った実験結果にもとづいた実験結果としての化学反応のビジュアルフィードバックなどの提示機能を構築した。Webカメラなどで撮影した映像に映った実験器具などに対応するマーカに重ねあわせて、実験器具や実験状況のCGを表示ることによって臨場感に優れた仮想実験室を構築した。今年度は実行可能な化学実験として、炎反応実験・イオン化傾向実験・沈殿反応実験を実装し、高等学校で学ぶ現象を十分に実装できることを確認した。 また構築システムの検証実験として、構築システムを用いた無機化学実験の仮想実験を実施し、被験者のシミュレーション結果より、マーカ操作および撮影映像に投影したCGによる実験結果のビジェアルフィードバックを用いて十分に実験を行っていけることが確認できた。また被験者のシステム評価結果から、十分な臨場感が得られ、マーカを用いた実験の進行についても問題なく実行できレベルのインタフェースを構築できたことを確認した。
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