2011 Fiscal Year Annual Research Report
複数コンソーシアムを横断した教材共有化システムの開発
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22700823
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
杉山 秀則 放送大学, ICT活用・遠隔教育センター, 助教 (10435703)
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Keywords | 教育工学 / 教材共有 / 学習管理システム |
Research Abstract |
本研究では、異なる組織・団体等が参加して教材の共有化を試みている環境を想定して、異なるポリシーで管理されている複数のサーバ上に存在する教材を横断的に利用可能なシステムの構築を目的としている。これまでに、eラーニング教材の標準規格であるSC0RM形式の教材を対象として、複数のサーバ上に存在する教材を利用した学習を行う際に必要となる、基礎的な利用方式の検討とプロトタイプの構築を行った。そこで本年度は、本研究の目的である複数のサーバ上に存在する教材を横断的に利用する際に必要となる、複数サーバ上に存在する教材のメタデータを収集して、複数サーバ上の教材を横断的に組み合わせた利用を実現するための研究を行った。 本研究の目的では、複数の組織・団体等がそれぞれの教材を公開する場合において、公開相手ごとに異なるポリシーで提供することを想定していることから、実際の教材管理を行うリポジトリと教材のメタデータを扱うレジストリという異なるサーバからなる構成のシステムを構築した。その上で、メタデータを扱うレジストリは、教材管理を行う複数のリポジトリ上に存在するメタデータを収集し、利用者がそれらの情報を閲覧して、教材を複数のリポジトリを横断して組み合わせて利用することを可能とした。またこれらの教材については、昨年度に検討を行った複数サーバ上の教材を利用した学習を行うための方式を適用して学習可能とした。これらの機能を持ったリポジトリ及びレジストリからなるシステムを設計し、複数サーバ上のメタデータを利用して教材を横断的に利用した学習を実現する実証システムの開発を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の目的は、複数の異なるサーバ上に存在する教材を横断的に利用可能なシステムの構築であり、これまでに実現に必要となる基礎的な要素という観点での実証システム開発は進めることができたが、想定している複数の異なる組織・団体等が教材を提供するという現実の環境下において、システムが十分な有用性を持って機能するか、という観点での検証を十分にはできておらず、この点が課題として残っている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の今後の進め方として、まず本研究の計画通りに、複数の団体・組織等が異なるポリシーを持って教材を管理している環境での、教材利用の認証・認可の仕組みについて研究を行う。その上で、課題となっている現実の環境下での有用性の検証という点について、既存の教材配信等の取り組み事例の調査から有用性を検討すると共に、研究代表者が関与している既存の教材配信の取り組みにおいて、開発したシステムを適用することを目指すことで、現実の環境下での有用性の検証を進めることとする。
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Research Products
(1 results)