2011 Fiscal Year Annual Research Report
知識構造の相違に対応したハイパートレールの構成に関する実験的研究
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22700828
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Research Institution | Tokoha Gakuen University |
Principal Investigator |
吉田 広毅 常葉学園大学, 外国語学部, 准教授 (40350897)
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Keywords | ハイパートレール / ハイパーメディア / 認知ツール / 自己制御学習 / ユーザビリティ / 認知的方略 / ICT活用教育 |
Research Abstract |
当初の予定通り、平成23年度は、前年度に開発した2種類のハイパートレール、つまり線形ハイパートレールと非線形ハイパートレールを実装したハイパーメディア教材「太陽系の8惑星」を使った実証実験を行った。ここでは、ハイパートレールが、学習者が知識を獲得し、知識体系を再構造化する手助けとなることを検証した。結果、ハイパーメディアによる学習において、学習者に対してハイパートレールを与えることが、知識構造の変容という学習効果を高めるためには必要であることが示唆された。具体的には、線形ハイパートレールを使うことで知識の統合が、非線形ハイパートレールを使うことで知識の拡大が促進されることが示唆されたことで、学習課題に応じた認知ツールの提供することが必要であることが示された。 平成23年度に行われた実験の手続きは、(1)実験実施の依頼:2ヶ月(平成23年4~5月)、(2)実験の集施:3ヶ月(6~8月)、データの入力:1ヶ月(9月)、データの分析:2ヶ月(10~11月)、研究成果報告のための原稿執筆および学会発表:4ヶ月(12月~平成24年3月)という手順で行われた。実験は、研究代表者と補助員4名の計5名でチームを組んで行われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、当該年度のうちに実験用教材および認知ツールを使った実証実験を行い、その成果を学会の年次大会において発表をすることができた。現在の進捗状況に沿って研究を進めることで、最終年度である平成24年度中に当初の「研究の目的」を達成することが見込める。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度の研究成果を受け、研究の最終年度である平成24年度は学習者の特性に応じたハイパートレールの構成について、実証実験を行う予定である。そうすることで、特性処遇課題交互作用(TTTI)の観点からハイパートレールの効果を示すことができると考えている。現在の所、大きな研究計画の変更や課題は見受けられないが、平成24年度中の実証実験に向けて、被験者の選定と実験の依頼、そして実験用教材の動作の再確認を行う予定である。
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