2010 Fiscal Year Annual Research Report
議論熟達化総合モデルおよび実践コミュニティ創生型議論評価システムの開発
Project/Area Number |
22700831
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
中野 美香 福岡工業大学, 工学部, 助教 (60452819)
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Keywords | 議論 / カリキュラム開発 / 評価指標 / 学習環境 |
Research Abstract |
本研究は領域を越えた知の基盤となる議論力に注目し,大学生の議論力の育成を目的とする。この目的を達成するために,本研究は〔1〕大学生の議論熟達化総合モデルを開発するとともに,〔2〕実践コミュニティ創生型議論評価システムを構築することを目的とした。 本年度の「熟達化過程の解明を目的とした実験授業および質問紙調査」の概要および成果を以下に示す。 目的:1年間の議論訓練を通した,大学生1年生の議論スキルの熟達化を観察すること。 方法:実験参加者を募り,与えられたテーマについて議論(主張,反論,総括)および他者の議論を評価をするよう依頼。1グループ3~5名として,議論を録画・録音する。議論を(1)内容(思考的側面・論理構造),(2)表現(言語的側面・音声発話/非言語),(3)認識(態度的側面・素朴認識論/価値体系)の三側面から分析を行う。(1)内容については発話の書き起こしを作成し,複数の第三者によってコード化する。(2)表現については,音声言語訓練装置を用いて音声波形データを記録し,ピッチや話速等などの要因について分析する。同時に,簡易に評価が可能な機械の使用設置方法も工夫する。(3)議論に対する態度の変化については,知識・対話に関する素朴認識論について質問紙調査を実施する。調査結果の分析のため,随時,書き起こしや入力など分析の下準備のための作業をおこなう。 成果:予定通りにデータ収集を完了させ,詳細な分析作業に入った。途中段階で得られた知見を学会等で発表し,関連分野の研究者と分析の方向性についてインタビューを行うとともに,モデル・評価システム開発に必要な研究資料収集を行った。
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Research Products
(7 results)