2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700883
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
村上 雅尚 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (80571017)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | Nm23-H1 / Asefs / 癌転移抑制 |
Research Abstract |
癌転移抑制蛋白Nm23-H1のMALDI-TOF-MS解析の結果は約80種であった。ここから重複分子、結合報告済み分子を除き、骨格形成分子14種、細胞接着関連分子4種、情報伝達分子22種、その他機能不明分子など22種に分類した。研究協力が得られたSPATA13分子(別名Asef2)、G3BP-1,-2分子、Max 結合蛋白の3種8分子については、他の分子に先行して種々の実験系で再確認実験を行った。いずれの分子もNm23-H1分子と直接結合する分子であることを確認し、少なくともこれら3種8分子がNm23-H1と結合する新規標的分子であり、その同定に至った。 上記3種の分子のうちAsefs分子は川崎・秋山(東大・分生研)両博士の協力の下、Asefs分子とNm23-H1分子間の結合だけでなく、分子間相互作用の機能解析を行い、①癌細胞の増殖は各分子単独及び分子相互の発現における影響は認められなかった。②癌細胞の移動能はNm23-H1との共発現下により約50-75%の抑制を明らかにした。Asefsは癌細胞で変異型APCによりRac1, Cdc42を恒常的に活性化し細胞運動能に寄与することから、③ AsefsとAPCの2分子間での細胞移動能は亢進が認められ、④Nm23-H1を含めた3分子発現下では40%の抑制であった。Nm23-H1によるRho分子活性の抑制にはNm23-H1のKinase活性が関わっていると考え、その影響を検討し⑤Asefsとの2分子間では20%の増減に留まったが、⑥APCを含めた3分子発現下では40-50%の増減変化があることを明らかにした。これまで不明であったNm23-H1の上皮系細胞における細胞運動能に寄与するメカニズムの一つとして、Asefs分子によるRhoファミリー分子の活性化にNm23-H1がその活性を制御していることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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