2011 Fiscal Year Annual Research Report
腎癌細胞における有機アニオントランスポーターOAT1の薬剤感受性への寄与
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22700886
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 絵里子 東京農工大学, 女性未来育成機構, 助教 (00468513)
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Keywords | 化学療法 / 薬剤感受性 / 腎癌 / SLCトランスポーター |
Research Abstract |
腎癌への化学療法は、現在、その感受性の低さから全くと言ってよいほど行われていない。一方で、禁煙腎癌を始めとする固形腫瘍において、薬剤の排出だけでなく、再吸収を担うトランスポーターが報告されている。MTXを含む、比較的低分子量で親水性の高い薬物や一部の両親媒性の有機アニオン系化合物の取り込みに関して、近年複数のOrganic Anion Transporter(OATs)が同定され、注目されている。そこで我々は、腎癌細胞における取り込み型トランスポーターの薬剤感受性への寄与について検証し、これらの発現をコントロールすることによって腎癌の化学療法耐性を回避することになればと考えた。 以下、H23年度の研究実績について報告する。 研究計画として交付申請書に記載したように、本年度はOAT1を発現しないことで知られるヒト腎臓由来HEK293細胞を用い、OAT1過剰発現系の構築を行った。具体的には、OAT1のcDNAのstop codonをPCR法によって制限酵素XhoI切断配列に置換後、pEGFPから切り出したEGFPのORFをインフレーム付加した。このOAT1-EGFP融合蛋白のcDNAを動物細胞の発現用ベクターであるpCMVのプロモーター下流に組み込んだのち、このベクターをHEK293細胞にlipofectamineを用いてトランスフェクトした。この細胞をG418によってセレクションをかけることによってOAT1-EGFPを安定発現する細胞株を得た。この細胞で、OAT1の過剰発現細胞株によるin vivoイメージングを計画しており、これについては現在実験計画を詳細に組み立てており、進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、OAT1過剰発現細胞株を樹立することができた。今後は、これをツールとして、様々なパラメーターについて評価を行い、薬剤の取り込み促進が起こるか、あるいは細胞内での局在などについても検討可能と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のOAT1過剰発現細胞株には、OAT1のプロモーター下流にEGFPが組み込まれており、この細胞で、OAT1の過剰発現細胞株によるin vivoイメージングを計画している。
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