2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22700902
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 信 東北大学, 病院, 助教 (20431570)
|
Keywords | バイオマーカー / 遺伝子発現プロファイル |
Research Abstract |
進行再発大腸がんの予後を改善するため、進行再発大腸がんの予後を予測する方法を開発することを目的とする。具体的には、マイクロアレイを利用した網羅的遺伝子発現解析を行い、 1.進行再発大腸がんの予後を予測可能な遺伝子発現プロファイルを作成する 2.進行再発大腸がんの各標準的化学療法レジメンについて、治療効果を予測する遺伝子発現プロファイルを作成する 3.上記予測法の臨床応用を目指し、Multiplex RT-PCR法を用いたより簡便で安価な診断方法を開発する 2010年度末までに、進行再発大腸がん症例90例より同意を取得し、48例についてマイクロアレイを行った。症例背景、病理学的因子、化学療法に対する臨床効果、無増悪生存期間、全生存期間等の臨床データの収集を行った。また、大腸がん関連遺伝子(KRAS、TP53、BRAF等)について遺伝子変異解析を行った。遺伝子発現プロファイルについては、教師なしクラスタリングを行い、大腸がんにおける遺伝子発現プロファイルからのサブグループ分類について検討を行った。またこのサブグループと病理学的因子、大腸がん関連遺伝子変異の有無、臨床データの相関についての検討を行った。サブグループ間で予後が異なることを示唆するデータがえられた。また、大腸がんの標準治療である、オキザリプラチンベースレジメン、イリノテカンベースレジメン、EGFR抗体薬、それぞれに対する治療効果を予測する遺伝子群を同定するための統計解析も合わせて行った。より精度の高い遺伝子発現プロファイルを同定するため、さらに多くの症例のマイクロアレイデータが必要であり、現在、症例収集、発現解析を進めている。
|