2010 Fiscal Year Annual Research Report
細胞培養上清のセクレトーム解析による膵癌の血中診断マーカー探索と診断法の確立
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22700904
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
佐藤 守 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (20401002)
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Keywords | プロテオーム / セクレトーム / 安定同位体標識 / 抗がん剤耐性株 / 膵臓がん / 血清 |
Research Abstract |
現在多くの研究グループが早期診断を目指した血中の腫瘍マーカー候補ペプチドの探索を行っている。しかし、そのほとんどが血清・血漿からの直接探索したものである。血清・血漿を直接対象とした場合では、タンパク質・ペプチド存在量の広いダイナミソクレンジや、複雑な修飾・切断(消化)パターンから、微量なマーカー候補タンパク質・ペプチドの探索をより困難なものとしている。 そこで本研究では最初に培養上清から癌細胞から分泌・逸脱する診断マーカー候補タンパク質・ペプチドの探索・同定を行う。培養上清であれば、血清・血漿よりもマーカー候補タンパク質・ペプチドが濃縮されていると考えられる。その後、患者血清・血漿を用いて分泌タンパク質・ペプチドを定量評価していくことで、臨床基礎研究(診断マーカー候補ペプチドの多施設臨床試験、簡単なアッセイ系の構築、既存のマーカーとの比較)をとおして癌の早期診断、治療方針の検討、再発予測を行うための診断薬、診断法を開発することを最終的な目的とする。 本年度は安定同位体標識した膵癌株、耐性株中のタンパク質の比較を行うことで耐性株で高発現するタンパク質を複数同定している。現在、抗体を使いバリデーションを行っており、いくつかのタンパク質で再現性が取れている。培養上清については、10%FBS添加培地・無血清培地(各分泌刺激を含む)で膵癌株、耐性株を培養して上清を取得した。現在、前処理検討を修了し質量分析計での測定を行っている。計画停電により測定が出来なくなったが、現在は復帰し測定を続けている。今後、同定できたペプチドについては安定同位体標識ペプチドを作成しSRM測定が行える環境を立ち上げる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Identification of Subtilase Cytotoxin (SubAB) Receptors Whose Signaling, in Association with SubAB-Induced BiP Cleavage, Is Responsible for Apoptosis in HeLa Cells.2011
Author(s)
Yahiro K, Satoh M, Morinaga N, Tsutsuki H, Ogura K, Nagasawa S, Nomura F, Moss J, Noda M.
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Journal Title
Infect Immun.
Volume: 79
Pages: 617
Peer Reviewed
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[Journal Article] Identification of a high molecular weight kininogen fragment as a marker for early gastric cancer by serum proteome analysis.2011
Author(s)
Umemura H, Togawa A, Sogawa K, Satoh M, Mogushi K, Nishimura M, Matsushita K, Tanaka H, Takizawa H, Kodera Y, Nomura F.
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Journal Title
J Gastroenterol.
Volume: (未定)
Peer Reviewed
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