2010 Fiscal Year Annual Research Report
G2期チェックポイント阻害剤を利用した放射線感受性増強型抗がん剤の開発
Project/Area Number |
22700913
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
小泉 幸央 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80353465)
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Keywords | 癌 / 放射線 / シグナル伝達 / ケミカルバイオロジー / 細胞周期 |
Research Abstract |
固形がんに対する治療の中心的役割を担っている放射線療法は副作用も生じることから、腫瘍の放射線感受性の増強や治療に先立ち放射線感受性を予測する試みが近年行われている。申請者のグループはこれまでにDNA損傷型抗がん剤によって誘発されるG2期チェックポイント機構の阻害剤を天然物から見いだしてきた。また、申請者のグループは食道がんが発現する放射線感受性マーカーを探索した結果、Regenerating gene 1(REG1)発現の上昇がX線に対する感受性を増強させることを見いだした。本研究では、G2期チェックポイント阻害剤が選択的に固形がんの放射線感受性を増強し、死滅させること、さらには放射線感受性マーカーREG1を高発現した固形がんに対する放射線治療効率の飛躍的な増強の可能性を調べることを目的としている。 食道がん細胞株TE5細胞に対する種々のG2期チェックポイント阻害剤の影響をフローサイトメーターを用いた細胞周期解析により調べた。その結果、カフェイン、ペントキシフィリン、UCN-01、SB-218078、G06976、ヒメニアルジシンがX線照射によって誘発されたG2期停止を阻害することがわかった。次に、X線照射によるTE5細胞株の増殖抑制に対するG2期チェックポイント阻害剤の影響を調べた。その結果、UCN-01がTE5細胞株のX線感受性を増強することがわかった。このUCN-01によるX線増強効果は、X線吸収線量依存性(1-20Gy)かつUCN-01濃度依存性(10-500nM)を示した。 また、新規G2期チェックポイント阻害剤の探索を目的とした微生物抽出液ライブラリーを用いたスクリーニングを進めており、現在も継続中である。
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Research Products
(5 results)