2011 Fiscal Year Annual Research Report
PI3Kパスウェイデータベース構築に基づくPI3Kを標的としたがん治療戦略
Project/Area Number |
22700929
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Research Institution | 公益財団法人がん研究会 |
Principal Investigator |
旦 慎吾 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター・分子薬理部, 主任研究員 (70332202)
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Keywords | 癌 / 抗がん剤 / PI3K / データベース / バイオマーカー |
Research Abstract |
当研究室ではこれまでに、優れた抗腫瘍効果を示すPI3K阻害剤ZSTK474を見出し、世界に先駆けて発表した。本剤は2011年より米国で第一相臨床試験が開始されている。分子標的抗がん剤の開発に当たっては、その効果を予測するバイオマーカーの同時開発が求められており、我々もバイオマーカーの探索を進めている。その方法論として、本研究では、39種類のヒトがん細胞株(JFCR39)について、種々のシグナル伝達分子の活性化状態(発現・リン酸化・変異)を調べるとともに、ZSTK474をはじめとする種々のPI3K阻害剤の感受性を測定してデータベース化し、両者の関連を調べることによりバイオマーカー候補を同定しようとする戦略を試みている。昨年度までに、リン酸化Aktを高発現しているがん細胞はPI3K阻害剤が効きやすく、KRAS/BRAF遺伝子に変異があるがん細胞はPI3K阻害剤が効きにくいという相関を見出した。本年度は、新たに40種類のタンパク質について発現解析を行い、データベースに加えた。これらについてzsTK474の感受性との関連を検討し、ZSTK474の治療抵抗性に関連する分子を1つ見出した。一方、in vivoにおけるタンパク質発現とPI3K阻害剤感受性の関連を効率的に検討するため、ヌードマウス皮下に移植可能でZSTK474の感受性をin vivoで測定済みの24種類のがん細胞についてホルマリン固定・パラフィン包埋サンプルを用いた組織マイクロアレイ(TMA)を作成した。作成したTMAを用いてリン酸化Aktの発現量を免疫組織化学法により解析したところ、リン酸化Aktの発現が高いがん細胞はZSTK474が効きやすいという相関がin vivoで確かめられた。ZSTK474の感受性と関連が認められたこれらの分子は、ZSTK474の効果予測マーカーとして臨床応用されることが期待される。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] ZSTK474, a specific phosphatidylinositol 3-kinase inhibitor, induces G1 arrest of the cell cycle in vivo2012
Author(s)
Dan S, Okamura M, Mukai Y, Yoshimi H, Inoue Y, Hanyu A, Sakaue-Sawano A, Imamura T, Miyawaki A, Yamori T
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Journal Title
Eur J Cancer
Volume: 48(6)
Pages: 936-943
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[Journal Article] AMF-26, a Novel Inhibitor of the Golgi System, Targeting ADP-ribosylation Factor 1 (Arf1) with Potential for Cancer Therapy2012
Author(s)
Ohashi Y, Iijima H, Yamaotsu N, Yamazaki K, Sato S, Okamura M, Sugimoto K, Dan S, Hirono S, Yamori T
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Journal Title
J Biol Chem
Volume: 287(6)
Pages: 3885-3897
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Effectiveness of combined treatment using X-rays and a phosphoinositide 3-kinase inhibitor, ZSTK474, on proliferation of HeLa cells in vitro and in vivo2011
Author(s)
Anzai K, Sekine-Suzuki E, Ueno M, Okamura M, Yoshimi H, Dan S, Yaguchi S, Enami J, Yamori T, Okayasu R
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Journal Title
Cancer Sci
Volume: 102(6)
Pages: 1176-1180
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