2010 Fiscal Year Annual Research Report
より簡易・迅速な石綿分析手法の開発~アジア諸国での石綿被害を予防するために?
Project/Area Number |
22710033
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Research Institution | The Institute for Science of Labour |
Principal Investigator |
飯田 裕貴子 (財)労働科学研究所, 研究部, 研究員 (10442568)
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Keywords | 環境分析 / 岩石・鉱物・鉱床学 / 解析・評価 / ナノ材料 / 石綿 |
Research Abstract |
平成22年4月~平成23年3月に行った実験 ・具体的内容 分散染色法で作製した石綿標本の分散色を変化させずに保存する保存条件について検討を行った。まず、遮光の有無、温度3℃、20℃、35℃、湿度10-20%、50-60%、98%と条件を変えた、それぞれの環境で保存し、浸液のみの標本を保存し、浸液の屈折率の変化を観察した。次に、最も浸液の屈折率変化が少なかった(1)「遮光、温度3℃、湿度10-20%」と、一般的な実験室環境に近いと考えられる(2)「遮光、温度20℃、湿度50-60%」にて、石綿標本の1ヵ月保存を行った。(2)では分散色が変化する標本もあったが、(1)では1ヶ月後も分散色の変化は確認されなかった。 ・意義、重要性 アジア諸国では、日本よりも太陽光の光が強く、温度、湿度も高く、分散染色法で作製した石綿標本が、浸液の揮発や光分解によって、分散色が変化する可能性がある。本実験で得られた結果より、(1)の条件で標本の保存を行えば、分散色を変化させずに観察を行うまで標本を保存することが出来ることが分かった。
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