2012 Fiscal Year Annual Research Report
環境意識発掘ツールの実践的開発と当事者を交えた実証的評価研究
Project/Area Number |
22710039
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山下 哲平 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (30432727)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 環境意識 / 社会調査法 / 質的研究 / ライフスタイル / 農業と環境 |
Research Abstract |
本研究課題3年間において、4回のベトナム現地インタビュー調査、1回のカンボジア現地インタビュー調査を実施することができた。この調査を通じて、本研究課題の主軸となる「環境意識発掘ツール」と「当事者を交えた」対策手法として、独自の主観調査分析法を開発した。 本手法は、ステップ1:生活要因の優先度調査(5つから7つまでの生活要因を順に挙げてもらう)、ステップ2:生活要因の投影/描画調査(挙げてもらった生活要因について、その重要性をマルの大きさで描画)、ステップ3:生活要因の関係性に関わるストーリー調査(完成したリストと投影図をもとに、その意味を説明してもらう)の順で尋ねるというものである。 本手法の最大の特徴は、識字能力や学歴等によるバイアスが強かったこれまでのアンケート調査と異なり、農民が自らの日常生活を主体的に(質問に対する単なる受け答えではなく、自らのストーリーとして)生活要因として順序化し、さらに描画(マルの大きさで重要性を表象する)することで直感的に意識を投影することが可能になり、この描画されたマルを解析することで統計分析に耐え得る数値化に成功した点である。またこの調査を通じて、被験者側も描かれた生活要因の構成図を土台にストーリー(この中で環境との共生関係を引き出すことが可能)を紡ぎだすことがしやすくなるという副次的効果もあった。 この研究成果は、本研究代表者が受託した「永久凍土帯における自然環境資源利用・管理手法開発と環境意識」国際開発学会(JASID-COE)と連携することで、一般的な識字能力(リテラシー)に対して、環境に関わる認識および情報を希求する意識の高さを捉えるもの、すなわち「環境リテラシー」アプローチへと発展した(「知を共有化する環境リテラシーの表象と向上」総合地球環境学研究所FS:本科研費研究代表者は当該FSの副責任者)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)