2010 Fiscal Year Annual Research Report
固ー液界面の液体吸着構造制御による新規ナノ潤滑機構の研究
Project/Area Number |
22710093
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水上 雅史 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (60333902)
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Keywords | トライボロジー / 表面・界面物性 / 固-液界面 / 吸着 / 潤滑 |
Research Abstract |
我々はこれまでに、非極性溶媒中のシリカ表面に吸着したアルコールなどの水素結合性液体分子が、表面から水素結合によりつながった厚さ数10nmにおよぶ規則構造を形成することを見いだしている(界面分子マクロクラスター)。また、界面分子マクロクラスターが形成された表面間には、5nm以下の近距離で、液体構造に起因する強い斥力が働くことを明らかにしてきた。この現象は、低分子・低粘度の液体の吸着層でありながら高負荷下でも安定に存在し、固体表面の直接接触を避ける機能を実現したものである。本研究では、吸着分子種により界面分子マクロクラスターの構造・厚みを制御し、その力学特性との相関を解明し、この知見に基づき、液体ナノ薄膜による高潤滑とその分子論的な制御を実現する新しい方法論の確立を目的としている。評価法として、距離を連続的に制御しながら液体ナノ薄膜の摩擦・潤滑特性を調べることができるナノ共振ずり測定法を用いる。平成22年度は、界面分子マクロクラスター吸着層の潤滑特性の評価にナノ共振ずり測定法を適用可能とするため、小容量かつ密閉状態型で溶液交換可能なチャンバーの設計・作製、および液中で動作可能な共振ずりユニットの設計・製作・動作テストを行った。液中動作可能な共振ずり測定ユニットの製作では、ばねの変位を測定するセンサーとして静電容量計の代わりにひずみゲージを導入した。また、表面を水平方向に駆動するためのピエゾは、薄く削りだしたテフロン製のケースで被覆することで測定溶液との接触を避けて絶縁・保護することができた。これらの作製、改良した装置が正常に動作することも確認した。
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Research Products
(28 results)