2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22710097
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 治之 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80565820)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 中空シリカ / リポソーム / ナノ粒子ベシクル / 温度応答性ゲル |
Research Abstract |
本年度は、リポソームを利用した中空シリカ粒子の合成において、①シリカ層の構造制御、②金ナノ粒子との複合化を行った。また、酵素様機能を発現する粒子デザインとして、③セリアナノ粒子ベシクル、④白金ナノ粒子を担持した温度応答性の高分子ゲル粒子の合成を行った。 ①の中空シリカ層の構造制御では、リポソーム表面のシリカ層構造の違いにより、リポソームの相転移温度が変化することがわかった。また、界面活性剤から成るオレイン酸ベシクルを用いた系でも同様に、中空シリカ粒子の合成に成功した。さらに、①で得た知見を基にして②の金ナノ粒子との複合化を行った。リポソームやベシクルの表面電荷やシリカ形成反応の条件を調節することで、粒径が4,15nmの金ナノ粒子を複合化した中空シリカ粒子の合成に成功した。 ③のセリアナノ粒子ベシクルは、負電荷の界面活性剤を用いて合成した。負電荷のセリアナノ粒子とその界面活性剤を添加し、pHを調整するとセリアナノ粒子ベシクルが形成し、シリカ層で被覆することでセリア-シリカ複合中空粒子を得た。セリアナノ粒子は近年、抗酸化酵素である酸素スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)様活性を有するとの報告例がある。したがって、pH応答性のベシクルに酵素様活性を有するナノ粒子の複合化に成功した。④ではカタラーゼ様活性が報告されている白金ナノ粒子を温度応答性の高分子ゲル粒子に担持した。白金ナノ粒子担持プロセスを検討し、40wt%の担持に成功した。また、担持したナノ粒子径は 3nm程度と小さく、またカタラーゼ様活性も確認した。 以上より、金属ナノ粒子とベシクルあるいは温度応答性の高分子ゲル粒子を利用することで、酵素様活性発現する刺激応答性の複合微粒子の合成に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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