2011 Fiscal Year Annual Research Report
眼球運動解析と行動分析アプローチの統合によるHCI認知オペレーション分析方法
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22710137
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
青木 洋貴 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (00322090)
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Keywords | HCI / 眼球運動 / 認知行動分析 / 臨床工学 |
Research Abstract |
本研究課題は,作業システムにおける問題点・着眼点の発見に資することを狙う経営工学的視点に立脚し,HCI(Human Computer Interaction)と特徴付けられる作業において行われる認知オペレーションについて,眼球運動データおよびこれを補完する行動データの統合により心的処理を評価するための分析方法を構築することを目指し実施している.本年度は,HCIにおける認知オペレーション記述モデルの活用方法の探索と精緻化に関して,特に実践上の問題を明らかにすべく研究を実施してきた.具体的には,実際のHCI作業として医療従事者のタスクを取り上げ,ここで得られる眼球運動・行動データの特徴,そしてそれに影響を及ぼす要因の同定を通して,認知オペレーション記述モデルの活用方法を探索するとともに,モデルの精緻化を行い,以下のような成果を得た. (1)医療タスクのうち臨床工学技士の行う透析関連業務の内容に着目し,これに合致した形での作業および処理の記述方法を構築した. (2)透析関連業務従事中の臨床工学技士から眼球運動および行動データを獲得した. (3)(2)のデータについて,(1)で構築した方法によりデータを視覚化し,分析可能な形へと変換した.そのうえで眼球運動特性および注意の分配プロセスと作業パフォーマンス間の関係について詳細に検討し,作業パフォーマンスへの影響要因に関する示唆を得た. (4)一連の分析手順(データ獲得,書き起こし,コーディング,パフォーマンス評価)について整理し,体系だった分析方法の枠組み(構築する方法の基礎)として整理した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画において困難が予想されていたが,おおむね計画していたスケジュールに合致していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は最終年であり,今までの成果をまとめ,ここまで用いてきた方法や成果について体系的に整理することが重要となると理解している.これまで行ってきた幅広い研究活動・成果を横断的にまとめるために,関連研究のサーベイを重点的に行う予定でいる.
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[Book] Gaze Interaction and Applications of Eye Tracking : Advances in Assistive Technologies2011
Author(s)
Majaranta, P., Aoki, H., Donegan, M., Hansen, D.W., Hansen, J.P., Hyrskykari, A., Raiha, K-J.
Total Pages
398
Publisher
IGI Global