2011 Fiscal Year Annual Research Report
大規模な整数計画問題に対する自動構成機能を備えたメタ戦略の開発
Project/Area Number |
22710141
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梅谷 俊治 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (80367820)
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Keywords | 組合せ最適化 / アルゴリズム / 数理計画 / 整数計画問題 |
Research Abstract |
近年,産業や学術の様々な問題が整数計画問題として定式化できることが認識されるようになり,大規模かつ複雑な整数計画問題を効率良く解くアルゴリズムの開発が求められている.しかし,整数計画問題はNP困難のクラスに属する計算困難な問題であり,これらの問題の厳密な最適解を現実的な計算時間で求めることは非常に困難である. メタ戦略は,近似解法の様々なアイデアを組み合わせることで,探索の集中化と多様化をバランス良く実現する枠組みであり,計算困難な組合せ最適化問題に対する実用的な解法として近年盛んに研究されている,しかし,整数計画問題のような汎用的な組合せ最適化問題では,メタ戦略の性能向上に利用できる特徴的な構造を持たないため,任意の入力データに対して効率良く動作するメタ戦略を開発することは困難であった. 本研究では,予めアルゴリズムを用意するのではなく,入力データからアルゴリズムの性能向上に役立つ構造を発見して,入力データの特徴に応じてアルゴリズムを自動構成する枠組みを提案する.具体的には,任意の入力データに対して適用可能な部品のみで構成されたメタ戦略を雛形として,与えられた入力データの特徴に応じて部品を入れ替える形でアルゴリズムの自動構成を実現する.もちろん,汎用的な部品のみで十分に高性能なメタ戦略を構築することは困難であるが,雛形となるメタ戦略が少しでも高性能であることが望ましい.そこで,本年度は,補助記憶を利用した局所探索法の高速化と緩和法,価格法など数理計画法による問題の縮小により,雛形となるメタ戦略を実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
準備段階においてアルゴリズムの試作と数値実験に相当な時間な要したため.
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Strategy for Future Research Activity |
準備段階におけるアルゴリズムの試作と数値実験により,本研究で目的とするアルゴリズム開発の目処は立った.
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[Book] 数理工学事典2011
Author(s)
太田快人, 酒井英昭, 高橋豊, 田中利幸, 永持仁, 福島雅夫(編)
Total Pages
409
Publisher
朝倉書店