2011 Fiscal Year Annual Research Report
レヴィー過程の変動理論と信用リスク管理のためのアラームシステム構築
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22710143
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山崎 和俊 大阪大学, 金融・保険教育研究センター, 特任助教 (50554937)
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Keywords | 確率論 / リスクマネジメント |
Research Abstract |
今年度は 1.Default Swap Games Driven by Spectrally Negative Levy Processes (江上雅彦氏、Tim Leung氏との共著) 2.On the Continuous and Smooth Fit Principle for Optimal Stopping Problemsin Spectrally Negative Levy Models (江上雅彦氏との共著) 3.Toward a generalization of the Leland-Toft Optimal Capital Structure Model(B. A. Surya氏との共著) を執筆した。1ではLeung and Yamazaki (2010)の拡張として、買い手と売り手の両者が同時にプレミアムとデフォルト時の支払い金額を変更できるCDSを考え、最適停止ゲームとしてモデルした。一般的な指数スペクトラリー・ネガティブ・レヴィー過程のもと、ナッシュ均衡を解析的に求め、さらに均衡点におけるクレジット・スプレッドを数値的に求めた。2では一般的なスペクトラリー・ネガティブ・レヴィー過程の最適停止問題において、最適停止時刻がある閾値を下回った時刻としてモデルされる際に、Continuous/Smooth Fit条件と1階条件を求め、それらが同値であることを示した。さらに応用例として、Perpetual American Optionの簡易な証明とEgami and Yamazaki(2012)の一般化の解析解を求めた。3ではLeland and Toftによって提案された内生的デフォルトモデルの一般化を行った。Leland and Toftでは企業の資産価値を幾何ブラウン運動としており、以後Hilberink and Rogers(2004)とKyprianou and Surya(2007)らによりスペクトラリー・ネガティブ・レヴィー過程への拡張がなされた。本稿では従来の倒産コスト、クーポン・レート、クーポン支払いに対する法人税の免税額を定数とする非現実的な仮定を改め、それらを資産価値の関数として一般化し、一般のスペクトラリー・ネガティブ・レヴィー過程について最適なデフォルト時刻および資本構成を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予定していなかった発見がいくつかあり、その意味で計画以上に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度はさまざまな結果が得られたため、まずは論文としてまとめ投稿していく。また、積極的に国内外の学会で発表を行い、意見交換を行っていく。
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Research Products
(12 results)